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地に落ちた王国…OBも失望と怒り ロナウド氏「ひどい試合」

[ 2014年7月10日 06:10 ]

離脱したネイマールのユニホームを手に国歌を歌うジュリオ・セザール(中央)とダビド・ルイス(右)=AP=
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W杯準決勝 ブラジル1―7ドイツ

(7月8日 ベロオリゾンテ)
 W杯最多の5度優勝という栄光の歴史を築いてきたブラジル代表OBにとっても屈辱的な敗戦だった。会場で地元テレビに出演していた02年大会の優勝メンバーで得点王のロナウド氏は「本当に悲しい。こんなひどい試合は二度と見ることはないと思う。中盤で相手にスペースを与えすぎたし、ミスで大きな代償を支払うことになった」と分析した上で「ファンのために、3位を獲得する義務がある」と3位決定戦での勝利を厳命した。

 試合前には「1―0でブラジルが勝つ。記録を抜かれるのは怖くない」と語っていたが、自身のW杯最多得点記録がクローゼに抜かれるのを目の当たりにし、引退後に激太りして丸くなった顔を曇らせた。

 同じく02年大会の優勝に貢献したジュニーニョ・パウリスタ氏は英BBC放送で「きょうプレーした選手の中には二度と代表のユニホームを着られない者もいるだろう」との厳しい見方を示した。さらに「すぐに立ち直るのは難しい。多くの改革が必要。特に下部組織など選手育成に問題がある」と復活に時間がかかると予想した。

 3度のW杯優勝に貢献した“王様”ペレ氏は自身のツイッターで「私がいつも言ってきたように、サッカーとはビックリ箱なのだ。誰もこの結果を予想できない。おめでとうドイツ」とまるで人ごとのよう。「我々はロシアで6度目のタイトルを獲得するだろう」という言葉に説得力はなかった。50年大会で「マラカナンの悲劇」を見た当時9歳のペレ氏が、嘆き悲しむ父親に「僕がブラジルを優勝させる」と約束したのは有名な話。今回の大敗から新たなヒーローが生まれるのか、王国の底力が問われることになりそうだ。

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