「さすがヤットさん」遠藤絶妙ＦＫで流れ変えた　岩下の頭にピタリ

＜新潟・Ｇ大阪＞後半２４分、ＦＫからＧ大阪・遠藤（右）が岩下にドンピシャのボールを上げ、岩下が頭でゴール

Ｊ１第２節 Ｇ大阪２―０新潟

（3月8日 デンカＳ）
　劣勢をピンポイントＦＫ一発ではね返した。２年ぶりにＪ１復帰したＧ大阪が、ＤＦ岩下とＭＦ大森のゴールで新潟に２―０完勝。１２年１１月１７日のアウェー清水戦以来となるＪ１リーグ戦での勝ち点３を手にした。

　前半だけで９本のＣＫを献上するなど守勢に回ったが、０―０で迎えた後半２４分、左サイドで得たＦＫで試合の流れを一変させた。ＭＦ遠藤の右足から繰り出されたボールを頭で合わせて殊勲弾を決めた岩下は「狙っていた形」と胸を張った。

　伏線は今週の練習にあった。キッカーを務める遠藤に「助走を長めにとるか、少し遅らせてほしい」と申し出た。わずかコンマ何秒の世界。それでも、自分がトップスピードで入っていくタイミングでボールがほしかった。要求に即座に対応する“巧みの技”を見せた遠藤は「中の状況を見ながら蹴っただけ」と淡々と振り返ったものの、岩下は「いいボールが来た。さすがはヤットさんですね」と最敬礼した。

　後半３７分には途中出場の大森が試合を決定づける追加点。左足首のケガで離脱中の盟友・宇佐美からも「ナイスゴール」とメールが届き「結果がほしかった。ゴールしか見えてなかった」とＪ１初得点に笑顔を見せた。

　Ｊ１復帰初星。長谷川監督は「ここからがスタート」と表情を引き締めた。遠藤も「大きな勝ち点３。上が手に届く範囲の順位にいることが大事」と上位争いを約束した。本領を発揮し始めたガンバが、Ｖ戦線をにぎわしていく。