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山口 今季初勝利呼ぶFK弾!フォルランも称賛「スゴイ」

[ 2014年3月9日 07:41 ]

<徳島・C大阪>前半10分、先制FKを決めた山口は、柿谷(左)らと抱き合って喜ぶ

J1第2節 C大阪2―0徳島

(3月8日 鳴門大塚)
 ザックジャパンのボランチのレギュラー候補が、攻撃でも魅せた。C大阪は敵地で徳島と対戦し、2―0で今季初勝利を挙げた。前半10分に日本代表MF山口蛍(23)がゴール前約20メートルのFKを直接決め、これが決勝点となった。主将の一撃は、クラブのJ1通算800号のメモリアルゴールとなった。鳥栖の豊田陽平(28)、横浜の斎藤学(23)もゴールを決めるなど、5日のニュージーランド戦(国立)に招集された国内組が躍動した。

 美しい弾道はイメージできていた。0―0で迎えた前半10分、山口が自らの突破からペナルティーエリアの手前でファウルを得ると、FKのキッカーに名乗り出た。「決める自信があった。コースにさえ行けば入ると思った」。ゴールまでの距離は約20メートル。右足から放たれた一撃は7枚の壁を越えてゴール右上へと吸い込まれた。この決勝点がクラブにとってのJ1通算800号となり、開幕2戦目の今季初勝利を呼び込んだ。

 対峙(たいじ)したのは12年までC大阪に在籍していたGK松井だった。「謙弥さん(松井)はあっちに蹴って壁を越えたら諦める傾向があった」。癖を思い起こして冷静に決めたFK弾。チームにはウルグアイ代表FWフォルランという絶対的なキッカーがいる中で「ディエゴも練習してるけど決めたのは俺。俺の方が優先順位は高いです」と笑顔を見せた。先発を外れ、ベンチからこのゴールを見届けたフォルランも「スゴイ」と日本語で称賛した。

 今季からC大阪の主将に就任。日本代表の5日のニュージーランド戦を終えると、その翌日からチームの全体練習に合流し「45分しか出てないから」とフルメニューを消化した。チームの先頭に立つ責任感。それとともに胸に秘めるのは向上心だ。今季、スパイクの左足外側には「成長」の2文字を記す。日本代表へと上りつめた今も、常に進化を目指してプレーしている。

 日本代表でのプレーと同様に、守備でも激しいプレスでピンチの芽を摘むなど存在感を見せつけた。チームは前半13分にオウンゴールで追加点を奪い、徳島相手に2―0の完勝。それでも、失速した後半を振り返り「自分たちのサッカーができなかった。そこが課題」と満足はしていない。ザックジャパンでも存在感が増してきている背番号6が、W杯イヤーにさらなる成長を遂げる。

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