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逆転呼んだ!!本田 セリエA初のフル出場でVアシスト

[ 2014年1月27日 05:30 ]

カリアリ戦の前半、競り合うACミランの本田(左)

 ACミランの日本代表MF本田圭佑(27)が決勝アシストを決めた。26日、アウェーのカリアリ戦に右MFで先発すると1―1の後半44分、CKからイタリア代表FWジャンパオロ・パッツィーニ(29)の決勝ゴールを演出した。序盤から決定機を逃し続けたが、土壇場で持ってる男の本領を発揮。リーグ戦初のフル出場に自ら花を添えた。

 セリエAで初アシストを決めた。1―1で迎えた後半44分の右CK。本田は左足のキックでイタリア代表FWパッツィーニに合わせた。リーグ初先発となった19日のベローナ戦後、「ボールを保持することを率先してやりながら、その中で得点を目指したい。まだ質を高めないといけない」と話していた背番号10。得点こそ逃したが、決勝点をお膳立てしてチームを2連勝に導き、移籍後初のフル出場も果たした。

 汚名を返上した。前半18分、中盤からゴール前へ疾走して相手DFを振り切り、バロテッリからのパスでGKと1対1に。だが、振り抜いた右足でゴールは奪えなかった。同39分にはデシリオの右クロスをゴール前で待ち受け、タイミングよくヘディングシュート。今度はGK正面を突き、手を叩いて悔しがった。後半14分にはロビーニョとのパス交換から決定機を迎えたが、足がもつれながら放ったシュートは大きく枠の外へ消えた。外した3度の決定機。それでも不屈の男は“タダ”では終わらなかった。

 批判にも屈しなかった。19日のベローナ戦に加え、後半37分から途中出場した22日のイタリア杯ウディネーゼ戦では得点に絡めず、地元メディアから「存在感が感じられなかった」など痛烈なバッシングを浴びた。それでもこの日は4―2―3―1システムの右MFで攻撃の中心を担い、決勝アシスト。ホームで行われる2月1日のトリノ戦では、今度こそリーグ初得点を決める。

 ゴールはチームの危機を救うことにもつながる。イタリア紙コリエレ・デロ・スポルトは26日付で「ミランが(リーグ4、5位が獲得する)欧州リーグ(EL)出場権獲得を逃した場合、さらなる緊縮財政に走る恐れがある」と報じた。高年俸選手は人員整理の対象となり、現在でもメクセスやロビーニョに放出の噂が出ているという。名門クラブにとってEL出場は最低限のノルマ。1月に加入した本田はそのために救世主的な役割を背負わされていると言っても過言ではない。背番号10が、自らの活躍で迷える名門を上位へと押し上げていく。

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2014年1月27日のニュース