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チェルシー消えた…CL前年王者では初の1次リーグ敗退

[ 2012年12月7日 06:00 ]

2得点を決め、チェルシーの勝利に貢献したF・トーレスだったが、欧州CLグループリーグ敗退が決まってしまった

欧州CL1次リーグE組 チェルシー6-1ノアシュラン

(12月5日)
 欧州CLは1次リーグ8試合が5日に行われ、連覇を狙ったE組のチェルシーが敗退した。ホームでノアシェランに6―1で大勝も、勝ち点2差で追っていたユベントスがシャフタル・ドネツクを下したため3位が確定。92~93年シーズンに欧州チャンピオンズ杯からCLに移行後、前年王者の1次リーグ敗退は初となった。決勝トーナメント1回戦の組み合わせ抽選は20日に行われる。
【欧州CL動画 E組順位表】

 終了の笛に響いた歓声は低く、小さかった。6得点の大勝にブーイングとため息さえ交じる。本拠スタンフォード・ブリッジの客席を満員に埋めた4万84人。思い描いていた夢と現実は違った。

 5月19日の欧州CL初優勝から200日後、前年王者としては初の1次リーグ敗退だ。守護神ツェフは「敵地でドネツクとユベントスに敗れ、ホームで2―0からユベントスと引き分け。こんなに勝ち点を落として突破はできない」と嘆いた。

 首位シャフタル・ドネツクと勝ち点3差、2位ユベントスとは2差で迎えた最終節。直接対決の成績が響いてチェルシーが突破するには最終戦を制し、ユベントスが敗戦するしか道はない。前半38分にダビド・ルイスがPKで先制の口火を切り、その後は不振のフェルナンド・トーレスが2得点するなど国内リーグ4分け3敗のチームとは思えない攻撃でゴールを重ねた。しかし、同時進行の試合でユベントスが後半11分に先制。他会場の結果までは変えられなかった。

 11月21日に解任されたディマッテオ前監督が目指した攻撃サッカーが芽吹き、ベニテス暫定監督は就任4戦目の公式戦で初勝利。指揮官は「シュート32本でゴールの枠内に18本、6点を挙げた」と手応えを語ったが、今回の屈辱的な敗退で結果に敏感なアブラモビッチ・オーナーの要求が高くなることは間違いない。

 8日の国内リーグ・サンダーランド戦後に来日し、13日には欧州王者としてトヨタ・クラブW杯準決勝に臨む。オスカルは「“世界王者”を名乗れるチャンス」と意気込むが、敗れれば就任10年目で9人目の指揮官を迎えている強権オーナーがどう反応するか…。汚名返上を目指すロンドンの金満クラブにとって、日本は背水の戦場となる。

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