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次節にも初降格決定…2連勝しかない新潟「可能性はゼロじゃない」

[ 2012年11月18日 10:46 ]

<新潟・川崎F>試合後、サポーターからの励ましの声受けながら引き揚げる新潟・本間主将

J1第32節 新潟0―1川崎F

(11月17日 東北電ス)
 ついに追い詰められた。新潟はホームで川崎Fに0―1と敗戦。DF村上佑介(28)の退場で10人となった後半ロスタイム、FW小林悠(25)に決勝点を決められた。J1残留を争うG大阪、神戸、大宮が勝ち、2試合を残して15位神戸とは勝ち点5差。アウェーで仙台と対戦する次節(24日)にも初のJ2降格が決まる。

 冷たい雨が涙雨に変わった。0―0で迎えた後半ロスタイム。警戒していたFWレナト(24)に右サイドを崩され、クロスを小林に左足で合わせられた。逆転J1残留へ絶対に勝たなければいけない試合で引き分けの勝ち点1も取れず、ぼう然と立ち尽くす選手たちが痛々しかった。

 柳下正明監督(52)は「どんなにいいリズムでいいプレーをしても、たった一つのプレーでガラッと変わってしまう。選手たちにはそれを忘れないでほしい」と振り返った。指摘したのは後半20分、村上が2枚目の警告で退場となった場面。MF本間勲主将(31)のパスがカットされ、慌てて止めようとした村上がMF登里享平(22)を倒した。それまで優位に進めていた試合は、数的不利となって流れが一変。本間主将は「僕のミスでボールを取られ、ムラ(村上)がファウルで止めてくれた。自分のせいでリズムを崩してしまって本当に申し訳ないと思う」と悔しさをにじませた。

 川崎F戦に向けた練習を2日間非公開にするなど対策を講じ、前半からいいリズムでボールを動かした。だが、シュートはゴール枠に飛ばないなど精度を欠き無得点。10人対11人になってからは猛攻に耐え、スピードのあるMF藤田征也(25)を投入してカウンターを狙ったが、やはり決め切れなかった。本間主将が「最後のところで思い切ったプレーやアイデアが足りなかった」と話したように、今季は決定力不足を解消しきれないまま土俵際に追い込まれた。

 J1残留には2連勝以外に道はない。次節に仙台を破っても、神戸が勝ち、鹿島と大宮が引き分け以上で降格が決まる。「残り2試合、まだ何も決まっていない。気持ちを切らさずにしっかりやっていくだけ。可能性はゼロじゃない。しっかりやっていくだけ」と本間主将。諦めずに戦い続けるしかない。

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2012年11月18日のニュース