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なぜ差がついた…札幌 “ライバル”に逆転負け、また不名誉記録

[ 2012年11月18日 11:10 ]

<札幌・鳥栖>試合後、肩を落とす札幌の選手たち

J1第32節 札幌2―3鳥栖

(11月17日 札幌ド)
 札幌は鳥栖に2―3で逆転負けと、本拠地でも精彩を欠いた。後半11分にCKからDF奈良竜樹(19)のプロ初ゴールで勝ち越しながら立て続けに失点し、3連敗。これで07年の横浜FCに並ぶワーストタイの今季26敗目を喫したうえに、失点も10年の湘南が許した「82」に並んだ。J最速降格に続き、またも不名誉な記録となってしまった。

 同じ昇格組の劇的なドラマを演出する引き立て役と化してしまった。後半22分。突如として歯車が狂い出す。警戒していたセットプレーから同点にされると、その4分後には奈良とMF前が鳥栖のMF野田にきれいにかわされた。4試合ぶりに得点するなど攻撃陣が奮起したが、課題の守備が再び崩壊。奈良は「前半は集中して抑えられたけど、後半は集中力が切れてしまった。残念です」と肩を落とした。

 ライバルの背中ははるか遠くにある。鳥栖はJ2で長年ライバル関係にあったが、J1初昇格を決めた今季は勝ち点を50に積み上げ5位をキープ。ACL圏内の3位浦和に勝ち点差2と迫っている。ただチーム強化に使うトップチーム人件費は、札幌と同じくリーグ最低クラス。しかし現状の差は大きく広がってしまった。前半終了間際にドリブル突破からPKを獲得したMF古田は「鳥栖は自分たちのサッカーを貫いている。裏を狙うとかチームで同じことを意識している」と話した。

 同等の戦力で快進撃を続けるチームの長所を分析し、来季はどこから立て直していくべきか―。奈良は「勝ちきれないチームは弱いということ。試合の中で修正するとか、工夫できるようにならないと成長につながらない」と言った。1年でのJ1返り咲きへ、何が必要か。まだ2試合残っている。

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2012年11月18日のニュース