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香川 同点弾アシスト!マンU“PKの呪縛”を破り4連勝

[ 2012年9月23日 23:27 ]

リバプール戦の前半、競り合うマンチェスター・ユナイテッドの香川

プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッド2―1リバプール

(9月23日)
 日本代表MF香川真司が所属するマンチェスター・ユナイテッドは23日、アウェーでリバプールと対戦。香川はトップ下で先発出場すると、後半6分にDFラファエルの同点ゴールをアシスト。チームが勝ち越した直後の後半36分に退くも、リーグ戦4連勝となる2―1の勝利に貢献した。

 欧州CLガラタサライ戦で決勝点をアシストしたMF香川はリーグ戦で2試合ぶりにトップ下で先発出場。英紙「サン」などで復帰の可能性があると報じられた注目のFWルーニーは、試合前の定例会見でファーガソン監督が「トレーニングには復帰したが、今節のルーニーの出場はない」と明言したとおりベンチ外となった。

 一方、リバプールは死者96名を出した1989年の“ヒルズポロの悲劇”に関する事故調査報告書が出されてから初のホーム戦。23年の時を経て公式に英国政府から謝罪を受けたリバプールサポーターが大勢詰めかけたスタジアム(アンフィールド)は、試合開始前から独特の雰囲気に包まれ、選手達全員が背番号「96」を着けて入場すると大きな拍手が送られた。

 試合は前半開始からホームのリバプールが攻勢に出る。前線からの激しいプレスでマンUを圧倒、ゴール前に何度もボールを放り込みチャンスを作り出す。

 ボールを支配され攻め手のないマンUは前半26分、香川が前線でボールを受けると相手DFとの間に上手く体を入れファウルを誘発。ゴール左30メートル付近でFKを獲得する。しかし、MFナニの蹴ったボールはいい弾道を描くが枠を外れゴールならず。

 試合を優勢に進めていたリバプールだったが前半39分、MFシェルビーが中盤でのルーズボールを奪おうとマンUのDFエバンスに激しいタックル。これを主審に危険行為だと判断され一発退場。10人での試合を余儀なくされる。

 前半終了0―0。マンUは終始リバプールに圧倒され、チャンスは香川が体を張ってつかんだFKの1本だけだった。

 後半に入り試合を動かしたのはリバプール。後半頭から途中投入されたヘスース・ヘルナンデスが後半1分、左サイドをドリブル突破し中央へクロス。これはマンU守備陣にクリアされるが、グレン・ジョンソンがこのボールを拾いエリア内に侵入。相手MFスコールズにこれを阻まれるが、浮き球のこぼれ球がジェラードの元へと渡ると、そのまま胸トラップし左足で豪快なシュート。10人のリバプールが先制する。

 先制されたマンUだったが同6分、右サイドからのアーリークロスをエリア内で受けた香川がオーバーラップしていたDFラファエルに胸で落とすと、ワンフェイントを入れ左足でシュート。見事にコントロールされたボールは、カーブがかかりポスト右上に当たりそのままネットへと吸い込まれる。

 同点に追いついたマンUは同32分、中盤でボールをカットしたバレンシアが右サイドをドリブルで駆けあがり、そのままエリア内に侵入。キーパーと1対1となったところで守備に戻ってきた相手DFのジョンソンと接触。すると主審がペナルティスポットを指さし、PKを獲得。

 しかし、マンUはここまで欧州CLを含む公式戦で3度PKをもらい3度とも失敗。この場面でも誰がPKを蹴るのか注目が集まる。エリア内ボールをセットしたのはFWファンペルシー。緊張感が伝わるこのPKを、相手GKレイナの腕を弾き飛ばす豪快なシュートで振り払いマンUが1点勝ち越す。

 試合は2-1のまま終了。マンUは10人となったリバープール相手に先制を許す苦しい展開だったが、香川から同点ゴールが生まれると、エースのファンペルシーが“呪縛”を破る決勝のPK弾を決めリーグ戦の連勝を4に伸ばした。

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2012年9月23日のニュース