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レア様2発!G大阪 得失点差はプラス1の“珍事”も

[ 2012年9月23日 06:00 ]

J1第26節 G大阪5-0浦和

(9月22日 埼玉)
 G大阪は22日、敵地で浦和と対戦し、5―0で圧勝した。MF阿部浩之(23)が前半19分に先制点を挙げると、同36分と後半15分にFWレアンドロ(27)が追加点。降格圏脱出はならなかったが、J1最多得点となり、得失点差もプラス1となった。

 これが残留争いに巻き込まれているクラブか? かつて“ナショナルダービー”とうたわれ、熱く火花を散らした浦和相手にクラブ史上最大得点差で勝利。松波監督も「意地の勝利ですね」と会心の笑みを浮かべた。

 大勝に導いたのは今夏加入した“出戻り”レアンドロだ。前半36分にヘッドで追加点。後半15分には左クロスを技ありヒールでダメ押しだ。18日の練習で左太ももの張りを訴え、万全ではなかった。だが「いるのといないのでは違う」と遠藤が称賛するように違いを見せつけた。3年前は21試合10得点。今季はすでに7戦9発と過去を超えるハイペースで得点を量産。通算4勝3分けと“不敗神話”も継続だ。

 成功の秘訣は「忠誠心」という。09年はわずか半年間でカタールに電撃移籍をしたが、心の片隅には「日本でやり残したことがある」。G大阪のオファーが舞い込んだ時、迷うことはなかった。恩返しの思いが原動力となっている。また「過去に5年間ほど日本に住んでいた。寿司だって食べられる。生活がうまくいっているんだ」と笑う。

 レアンドロ効果でJ史上初の“珍事”も起きた。この日の5得点で磐田を抜いてJ1最多得点「52」となり、得失点差はプラス1。残り8試合の時点で降格圏に沈むチームが得失点差でプラスになるのは、05年の18チームによる1シーズン制導入後は初めてだ。

 「ボクは救世主とは思っていない。まだ何も成し遂げていないからね。この後もチームに貢献してJ2に落ちないようにしたい」とレアンドロ。苦しい状況は変わらないが、レア様の存在が未来を明るくする。

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2012年9月23日のニュース