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44年ぶりメダルへ!清武“有終ゴール”決める!

[ 2012年8月10日 06:00 ]

銅メダルをかけた大一番で、五輪初ゴールを狙う清武

ロンドン五輪 サッカー男子3位決定戦 韓国―日本

(8月10日 カーディフ)
 サッカー男子の日本は10日(日本時間11日午前3時45分開始)の3位決定戦で銅メダルを懸けて宿敵・韓国と対戦する。9日にはロンドンから開催地カーディフに移動した。今大会ここまで3アシストをマークしながら無得点のエース清武弘嗣(22=ニュルンベルク)が五輪初ゴールでメダルを引き寄せる。関塚ジャパンとして最後の試合。有終の美を飾り、日本男子44年ぶりのメダル獲得の悲願を達成する。

 清武が銅メダル弾を決める。ここまで全5試合に先発し3アシストを記録するなど、チームが挙げた全6点中4点に絡んで快進撃を支えてきた男が最後の試合で主役になる。開幕前から目標に掲げてきた「金メダル」の夢が途絶えた中、「日の丸を背負っているので、メダルを持って帰らないと」と銅メダル獲得へ意欲を燃やしている。

 「前の選手がもっと点取れば良かった。悔い残っています」。準決勝メキシコ戦後、決定機を逃した悔しさに唇をかんだ。「でも、まだ3位決定戦があってメダルのチャンスはあるので準備していきたい」。だからこそ3位決定戦では自らゴールを決める覚悟だ。

 韓国にはC大阪時代のチームメートキム・ボギョン(イングランド2部カーディフ)がいる。今夏ともに欧州へ移籍した僚友と五輪の大舞台で顔を合わせる。カーディフはキム・ボギョンにとっての新たな本拠となるが、そこで苦い記憶を植え付ける構えだ。

 韓国との相性は悪くない。A代表初出場となった昨年8月10日の韓国戦(札幌)。前半35分にピッチに立つと、香川と連係して何度もチャンスを演出。後半8、10分に2アシストをマークする鮮烈デビューを飾った。

 不安要素もある。ザッケローニ監督が代表発表会見で、清武を15日のベネズエラ戦(札幌)に招集しなかった理由について「筋肉系の問題を抱えている」と説明した。詳細は不明だが、疲労の蓄積で万全でないのは確か。それでも、あと1試合完全燃焼する。現地まで応援に来てくれた真梨子夫人、昨年11月に生まれた長男・真駿(しゅん)くんのためにも銅メダルを手にする。

 8日は約4時間をかけてロンドンからカーディフへ移動した。到着後は宿舎内でビリヤード、ゲームなどでリフレッシュ。準決勝敗戦のショックも振り払った。68年メキシコ五輪以来44年ぶりの銅メダル獲得へ、あと1勝。雑草軍団と言われた関塚ジャパンの集大成。清武が会心のゴールで日本サッカーの歴史に新たな1ページを書き加える。

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2012年8月10日のニュース