目標は男子A代表…佐々木監督、大宮入り有力

[ 2012年8月10日 06:00 ]

ロンドン五輪限りで勇退することが決定的となった、なでしこジャパンの佐々木監督

 なでしこジャパンの佐々木則夫監督(54)がロンドン五輪限りで勇退することが決定的となった。8日にウェンブリー・スタジアムで行われた公式会見で、9日の決勝米国戦を最後に退任する考えを示唆した。11年FIFA女子世界年間最優秀監督に選出された指揮官の将来の目標は、男子A代表監督。女子中国代表監督など複数オファーを受けているが、古巣・大宮のアドバイザーで再出発する可能性が高い。

 退任の意思は固まっていた。07年12月の就任から4年9カ月。佐々木監督が視線を遠くに向けて言葉を紡いでいた。「成長度の高い時期に(なでしこジャパンを)率いることができて幸せだった」。あと一歩でメダルを逃した08年北京五輪、開幕前の予想を覆して、頂点に立った11年W杯ドイツ大会、そして重圧に打ち勝ちメダルを獲得した今回のロンドン五輪。米国との決勝は「僕自身の最終章」と位置づけていた。

 既に佐々木監督のもとには水面下で複数のオファーが届いている。中国協会から推定年俸1億円の破格の待遇で女子代表監督の就任を打診されており、日本協会も本人の希望があれば女子強化に携わる重要ポストを用意する方針。11年FIFA女子世界年間最優秀監督に対する評価は高いが、佐々木監督の将来の目標は「男子A代表監督」で、今後は男子で勝負したい意向を持っている。

 そこで有力候補に挙がるのが古巣・大宮のアドバイザーだ。12年7月まで元日本代表の清雲栄純氏が務めたが現在は空席のポジション。大宮は業務提携を結ぶなでしこリーグAS狭山の吸収合併に向けて動いており佐々木監督に男女のチーム統括を託す方針だ。クラブ幹部は「佐々木監督はアルディージャの財産」と説明。アドバイザーとしてチーム事情を熟知したタイミングで佐々木監督に大宮の指揮を託す青写真もある。

 男子の指導者として経験を積むことは男子A代表監督へのステップになり、魅力的なオファーといえる。佐々木監督は81年から大宮の前身である電電関東(後のNTT関東)でプレー。33歳で現役引退後は大宮の監督、強化部長、ユース監督などを歴任した。06年に日本協会入り後も古巣の試合に頻繁に足を運んでおり、愛着は強い。日本協会との契約は9月末まで。FIFAの戦略委員会メンバーでもある世界的名将の今後の決断が注目される。

 ◆佐々木 則夫(ささき・のりお)1958年(昭33)5月24日、山形県出身の54歳。帝京高、明大を経て、81年に日本電信電話公社に入社。大宮の前身である電電関東、NTT関東でプレーした。33歳で現役引退し、大宮監督などを歴任し、06年に日本協会入り。U―17、U―20女子代表監督などを歴任して、07年12月に女子代表監督に就任した。1メートル75、70キロ。

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