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バロンドール最多タイ!メッシ、最年少3年連続選出!

[ 2012年1月11日 06:00 ]

3年連続でサッカーの世界年間最優秀選手に輝き、表彰式で笑顔を浮かべるメッシ

FIFA2011年間表彰式

 FIFAは9日、11年の「FIFAバロンドール」を発表し、バルセロナのアルゼンチン代表リオネル・メッシ(24)が3年連続で世界最優秀選手に選ばれた。3度目の受賞は最多記録に並び、24歳での達成は最年少記録。3年連続の選出は旧バロンドール(当時欧州最優秀選手)を83~85年に受賞した元フランス代表MFミシェル・プラティニ以来の快挙となった。

 サッカー界で最も権威のある年間最優秀選手を受賞しても、沢の向上心が変わることはない。表彰式から一夜明けた10日の朝には早速、ランニングで体を動かした。その後、佐々木監督らとともにチューリヒ空港に移動。ジーンズに帽子を目深にかぶって現れると、やや疲れた表情を浮かべて帰国便に乗り込んだ。

 前日の表彰式は「なでしこ」らしさを強調した水色の振り袖姿で出席。司会者から名前を読み上げられても「よく分からなかった」と、しばらくはきょとんとしたまま。夢心地のまま壇上でトロフィーを受け取ると、日本語で喜びを語った。

 「このような名誉ある賞を頂き、大変うれしく思う。会長や監督、コーチ、チームメート、家族や友人、今まで女子サッカーに関わってくれた全ての人のおかげだと思っている。この賞を糧に日々精進していきたい」

 日本女子サッカー界をけん引してきた第一人者がサッカー人として最高の勲章を手にした。昨年7月のW杯では計5得点。米国との決勝では延長後半に同点弾を叩き込み、PK戦の末になでしこジャパンを世界の頂点に導いた。28・51%の票を集め、5年連続最優秀選手だったブラジル代表FWマルタと米国代表FWワンバックを抑えて手にしたトロフィー。「凄く重かった。自分が代表になってからの18年間や今まで女子サッカーを支えてくれた人、先輩たちの重みが詰まっていた」。その重みはサッカー人生の重みそのものだった。

 沢の口癖は「やらないで後悔するよりも、やって後悔する方がいい」。常に高い目標を掲げ、99年には帝京大を中退し、所属していた読売ベレーザ(現日テレ・ベレーザ)から強豪選手が集う米国のリーグへと戦いの場を替えた。帰国後は日テレで頂点を極めたが、現状に甘んじることなく昨年からはINAC神戸でプレー。常に挑戦を続けてきた。W杯優勝から帰国すると“なでしこフィーバー”が巻き起こったが、女子サッカーの発展のためと思って、ほとんどの取材を受けた。それでも練習に穴を開けることはなかった。昨年12月は朝一番で取材先の東京から神戸に戻り、練習に直行することもしばしばだった。そんな真しな姿勢がW杯制覇、年間最優秀選手につながったと言っても過言ではない。

 今後も次世代に夢をつなぐ存在であり続ける。「日本の選手でも世界最優秀選手になれるという夢を、子供たちに与えられたことに意味があると思う」。今夏には世界女王としてロンドン五輪に挑む。「チームとして一番いい色のメダルを獲りたい」。最高の栄誉を手にしても、どこまでも貪欲に夢を追い続ける。

 ≪クライフ超えた≫主要個人表彰を3回受賞した選手の記録達成年齢は旧バロンドールで74年クライフ(当時27歳)、85年プラティニ(30歳)、92年ファンバステン(28歳)。FIFA最優秀選手は02年ロナウド(26歳)、03年ジダン(31歳)となっている。

 ▽FIFAバロンドール サッカー界で権威があるフランスフットボール誌選定のバロンドール(世界最優秀選手)とFIFA最優秀選手を10年から一本化。FIFA加盟国の代表監督と主将、各国1人の記者投票で選定する。投票者は3人を選び、1位=5点、2位=3点、3位=1点を配分。記者投票のみだった旧バロンドールは06年まで欧州最優秀選手に与えられ、94年までは欧州クラブ所属の欧州国籍選手が対象。旧FIFA最優秀選手は91年創設で代表監督と主将のみが投票。

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2012年1月11日のニュース