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劇弾!麻也、またロスタイム!日本、白星発進

[ 2011年9月3日 06:00 ]

<日本・北朝鮮>後半ロスタイム、決勝ゴールを決めた吉田は“どや顔”でガッツポーズ

W杯アジア3次予選グループC 日本1-0北朝鮮

(9月2日 埼玉)
 また麻也だ!白星スタートだ!!日本代表はホームに北朝鮮代表を迎え撃ち、劇的なロスタイム弾で白星スタートを切った。スコアレスドロー寸前の後半49分、途中出場のMF清武弘嗣(21=C大阪)が上げた右クロスをDF吉田麻也(23=VVVフェンロ)が頭で決勝ゴール。アジア杯ヨルダン戦でも劇的ロスタイム弾を決めた吉田の値千金の一撃で貴重な勝ち点3をものにした。日本代表は3日に日本を出発し、6日に敵地でウズベキスタンと対戦する。

 吠えた。殊勲の決勝弾を決めた吉田がチームメートの手荒い祝福を受けながら雄叫びを上げた。ドロームードが色濃くなった0―0の後半ロスタイム。右CKから長谷部とパス交換した清武のクロスに反応して、豪快に頭を振った。「フリーすぎたのでゴールマウスのどこに相手がいるのかまで見えていた。何かパフォーマンスをしようと思っていたけど、槙野君が早く飛びついて来すぎて何もできなかった」。1月9日のアジア杯1次リーグ初戦ヨルダン戦でも後半ロスタイムに同点弾を記録。国際Aマッチ2点目は、またもチームを救う土壇場での一撃だった。

 6年前のVTRのようだった。05年2月9日、W杯ドイツ大会アジア最終予選の北朝鮮戦。1―1の後半ロスタイムにFW大黒(現横浜)が、この日と同じ埼玉スタジアムで決勝弾を決めて劇的勝利を収めた。当時は大黒が“大黒様”とあがめられた。試合前、吉田は親交の深い相手FW鄭大世(チョン・テセ)から「今回は俺がテセ様になる」と挑発されていたが、マッチアップした鄭大世を完封して、逆に決勝弾をお見舞い。「テセさんは相当、悔しがっていた」と、してやったりの表情を見せた。

 第2戦は6日、アウェーでウズベキスタンと対戦する。吉田は「昨年のW杯(16強)、1月のアジア杯(優勝)、なでしこ(W杯制覇)と続くサッカー界の流れを切りたくない。アウェーで難しい試合になると思うけど、チームとしてもっと進化しないといけない」と前を向いた。ロスタイムの劇弾で手にした貴重な勝ち点3。若いチームがW杯予選の厳しさを肌で感じた上での白星は、結果的には最高のスタートとなった。

 ▼吉田の日本代表初ゴール 1月9日のアジア杯1次リーグ初戦ヨルダン戦。0―1で迎えた後半47分、香川のショートCKから左サイドの長谷部が上げたクロスを、ファーサイドに飛び込んでヘディングで押し込んで同点ゴール。敗色濃厚の試合を1―1の引き分けに持ち込んだ。

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