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日本、歴史的勝利を逃すも…輝く“きっかけ”に

[ 2010年5月30日 23:46 ]

 【W杯強化試合 日本1―2イングランド】沈みかけていた日本代表が、アウェーの雰囲気が充満する地でイングランドと互角に渡り合った。国際サッカー連盟(FIFA)ランキング8位、W杯でも44年ぶりの優勝に期待が懸かる強豪と1―2。歴史的勝利は逃したが、「チームが輝いていくきっかけになるゲームにしたい」と話していた岡田監督の狙いは果たせた。

 前半7分、遠藤の右CK。低いボールを闘莉王が右足で決めて先制した。中盤の底に阿部を置く新布陣も奏功。守備が早めのチェックで相手の好機を阻めば、攻撃では細かく速いパス回しにリズムが戻ってきた。
 だが、後半はイングランドの目の色が変わった。ベンチでいら立っていたカペロ監督はジェラードら5人を一気に代え、激しくプレッシャーをかけてきた。ランパードのPK、ルーニーのミドルシュートも川島の好守で耐えたが、27分にクロスを頭でクリアした闘莉王がオウンゴール。38分にも左からの折り返しに中沢が足を伸ばして失点。痛恨のオウンゴール連発で逆転を許した。
 それでも、国内での強化試合とは見違えた。「きれいなサッカーができなくても、もっと勝つことに必死になれるはず」。中沢は27日夜の選手ミーティングで説いたという。細かい戦術にこだわり、監督の指示に忠実なだけだったチームが少しずつ変化している。岡田監督は「もう少し攻撃でボールを動かせればよかった」と反省の言葉を並べたが、同時に手応えもつかんだ一戦となった。(共同)

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2010年5月30日のニュース