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なでしこ 結束深め、チーム一丸で先制点

[ 2010年5月30日 21:07 ]

 【女子アジア杯 日本2―0中国】前半18分、宮間のけったFKが先制点に結び付いた。ゴール前のこぼれ球に日本は3人、4人となだれ込む。きれいな得点ではないが、チーム一丸となって生まれた。

 後半もまとまって押し込み、17分に宮間のFKを沢がヘディングで決めて、突き放した。
 佐々木監督は「戦術やスキルではなく、精神的な部分で少しだけ中国を上回った。強くなった選手をたたえたい」とほっとした表情を浮かべた。2008年に監督就任後、五輪やW杯などの予選は初めて。北京五輪後には中心だったDF池田らが引退し、厳しい戦いを知らない新戦力が増えた。今大会前には「若い子がまだ経験ある主力にぶら下がっていて、戦う集団になっていない」と心配していた。
 そんな中、苦しんでいたのが沢だ。今やピッチ外でもチームの精神的支柱。「自分のことだけでなく、下の子たちの気持ちを引き上げてまとめなきゃいけない」と、誰よりもプレッシャーを感じながら今大会に臨んだ。
 先制の場面は、ようやくまとまり始めたチームを表すかのようだ。沢は「まだまだ言っても返ってこない子も多いけど、きょうは一つになって戦えた。若手の成長を感じられた」。初優勝は逃したが、なでしこはW杯に向け結束を深めた。(共同)

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2010年5月30日のニュース