川島 最後まで勝負師魂貫いた!4鞍騎乗も結果出せず「乗る以上は…」

[ 2024年2月26日 05:28 ]

ラスト騎乗を終え安藤正敏元調教師(左)と握手する川島信二騎手 (撮影・亀井 直樹) 
Photo By スポニチ

 やまない雨が騎手としてJRA最後の騎乗を迎えた川島の寂しい胸の内を代弁しているようだった。この日、4鞍に騎乗。8Rのピジョンブラッドが最後の手綱に。インで脚をためて機をうかがうが流れも向かず9着に敗れた。

 引き揚げてきた検量室では騎手仲間から「お疲れさま」「ナイスファイト」と拍手で迎えられた。「悔しいね。勝負になる馬だと思っていたが、流れもこの馬に合わなかった。周りから“無事に”と言われていたけど乗る以上は(勝負を)全うしたいと思っていた。貫いてこられたと思います」と悔しげに笑った。

 傘が並ぶ検量室前で花束贈呈のセレモニー。騎手仲間、家族、そしてこの日、阪神競馬場を訪れた大師匠・安藤正敏元調教師(86)から花束が手渡され、「ご苦労さま」とねぎらいの言葉に感無量の面持ち。「今の自分があるのは師匠のおかげ。師匠には一番に(引退の)報告に行きました。“川島はうまいのにな”と最後まで褒めていただきました」と感謝の言葉で締めた。

 27日に名古屋の交流戦に騎乗予定。そこを最後に個性派ジョッキーはムチを置き、来月から栗東・庄野厩舎の調教助手として馬づくりに励む。

 ◇川島 信二(かわしま・しんじ)1982年(昭57)11月24日生まれ、東京都出身の41歳。姓名判断で「地元から離れた方がいい」と言われたことから美浦ではなく栗東へ。01年3月、栗東・安藤厩舎所属で騎手デビュー。オースミハルカとの名コンビで03&04年クイーンS連覇、04&05年エリザベス女王杯2年連続2着に入った。JRA通算6813戦341勝、うち重賞5勝。1メートル60、50キロ。血液型B。

続きを表示

「2023 天皇賞(春)」特集記事

「青葉賞」特集記事

2024年2月26日のニュース