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【いわき平・G1日本選手権】脇本完全復活!2度目ダービー王 輪界一のスピード戻る、7番手から圧巻捲り

[ 2022年5月9日 05:00 ]

2度目のダービー制覇に笑顔で賞金ボードを掲げる脇本
Photo By スポニチ

 脇本が完全復活――。G1「第76回日本選手権競輪」の決勝戦が8日、いわき平競輪場で行われ、脇本雄太(33=福井・94期)が1コーナー7番手から捲って優勝、賞金7837万円を獲得した。脇本のダービー制覇は完全優勝した19年松戸以来2回目で、G1は通算6回目の優勝。次回G1高松宮記念杯が出走回数不足で出場できない中、チャンスをしっかりつかみ取った。この優勝で自身4度目のグランプリ出走権を獲得、賞金ランクもトップへと躍り出た。

 日本一の称号を奪回。輪史最強と呼ばれた強い脇本が帰ってきた。「ゴールした後、ハンドルを投げてから1秒“自分が優勝?”と疑問を抱くほど。それくらい力を出し切った」。全身全霊。がむしゃらにペダルを踏み込んだその先に自身2度目のダービー王が待っていた。

 “脇本包囲網”を力で突破した。挑戦者の真杉が打鐘前からハイピッチで先行。脇本は7番手。「苦しい展開。自信はなかった」。1コーナーから捲って出ると、2コーナーから5番手の清水も合わせて捲る。さらに2センターから平原が番手捲り。それでも脇本は止まらない。いや、誰も止められない。激しい2着争いを尻目にトップスピードでVゴールを駆け抜けた。

 自転車競技の日本代表として日の丸を背負った昨年の東京五輪。ハードトレーニングの代償で腸骨を疲労骨折していた。世界でも例を見ないケガで約4カ月間、実戦を離れた。「ダービーを走るまで楽な道のりではなかった」。今シリーズも「完調ではない」。だがケイリンで世界と互角に戦い抜いた自信が競輪でも生きた。「戦う気持ちだけは完全に戻っていた」と激闘の6日間を振り返った。

 前検日から表情が緩むことは一切なし。まさに極限の集中力。「今年は走れるG1が限られた中での戦い。優勝したい一心だった」。その脇本の緊張を解いたのが表彰式を一目見ようと集まった大勢のファン。バンクの内側から「ワッキーこっち向いて」と声援が飛ぶと、ようやく満面の笑みを浮かべた。

 ファンと喜びを分かち合ったダービー王は「しっかりG1を獲ってグランプリに出る第1目標はクリアした。より多くの近畿勢をグランプリに連れて行きたい」。群雄割拠の競輪界で再び輝き始めた最強レーサー。競輪界は再び脇本を中心に回り出す。

 ▽決勝VTR 脇本―古性―東口―清水―荒井―真杉―平原―佐藤―守沢で周回。真杉の上昇を見た脇本が最後方まで車を下げる。真杉は赤板2コーナーで誘導を下ろし先行。脇本は脚をためて最終1コーナーからスパート。5番手から踏んだ清水の上を通過すると、そのまま平原の番手捲りをねじ伏せ優勝。平原後位から古性をさばいた佐藤が内を割ってきた守沢を振り切って2着。3着は守沢。

 ◇脇本 雄太(わきもと・ゆうた)1989年(平元)3月21日生まれ、福井県福井市出身の33歳。県立科学技術高卒。08年7月プロデビュー。通算成績は800戦307勝。通算取得賞金は8億3388万円。主な優勝は第61回オールスター競輪(18年)、第27、29回寛仁親王牌(18、20年)、第73回、76回日本選手権競輪(19、22年)、第71回高松宮記念杯競輪(20年)。1メートル80、72キロ。血液型A。

 《次走》優勝した脇本は福井F1(22~24日)、2着佐藤、3着守沢は函館記念(14~17日)。

 《目標クリア》今シリーズの売り上げは151億4506万8900円で、目標額の130億円を大きく上回った。

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