【朝日杯FS】ジオグリフ 新種牡馬ドレフォン産駒の凄み!久々でもWコースで力強い動き

[ 2021年12月16日 05:30 ]

3頭併せで追い切るジオグリフ(左端) (撮影・西川祐介)
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 2歳マイル王を決める「第73回朝日杯フューチュリティS」(19日、阪神)の追い切りが15日、東西トレセンで行われ、2戦2勝ジオグリフが美浦Wコースで力強い動きを披露した。圧勝の札幌2歳Sから約3カ月ぶりの実戦。さらに進化した走りで世代の頂点を目指す。 

 約3カ月間、まとっていたベールを脱ぐ時が来た。札幌2歳Sから中105日での出走となるジオグリフ。勝てば08年セイウンワンダー(中104日)を超える同レース最長間隔勝利となるが、その馬体は明らかにたくましくなっている。太田助手は「水っぽさが抜けた分、少し大きく見えます。数字以上に大きく見えるのは体の張り、毛ヅヤがいいのも要因だと思いますね」とボディーの進化を強調した。

 最終追いはWコースへ。僚馬2頭を追いかける形でスタートした。1週前追いは道中で行く気を促されたが、この日は楽に折り合う。内に入った直線。2歳馬離れしたパワーでウッドチップが派手に巻き上がった。最後は軽く仕掛けられると、ランドアーティスト(4歳1勝クラス)に併入。木村師は「先週ルメールさんから“馬の後ろで折り合ってだんだんとペースアップできたらうれしい”とオーダーがあった。その通りの追い切りができたと思う」と納得の口ぶりで振り返った。

 出遅れながらグングンとスピードに乗った札幌2歳S。開催最終週の洋芝を力強く伸び、後続を4馬身ちぎった。父は今年一気に台頭した新種牡馬ドレフォン。ストレートに受け継がれた米国由来のパワーは、開催続きの阪神芝にもマッチしそうだ。太田助手は「まだゲートの中で緊張するところはあるけど札幌の時よりは改善していますね。前進気勢が出てきたのは厩舎としていい方向に捉えています」と当時との違いを語った。

 同じ木村厩舎に所属する東スポ杯2歳S快勝イクイノックスとともに、明確にG1を狙えるポテンシャル。今年の2歳重賞で3勝2着2回と圧倒的な成績を残すルメールも「前走はトップギアに切り替える必要がなかった。それで勝ったし、凄くいい馬」と最大級の評価を与える。“男子、三日会わざれば刮目(かつもく)して見よ”と言うが、百戦錬磨の鞍上が3カ月ぶりにベールを取れば…。きっと、夏の衝撃がアップデートされる。

 ▽ドレフォン 2013年2月19日生まれ、米国産の牡8歳。父ジオポンティ、母エルティマース(母の父ゴーストザッパー)で名門ボブ・バファート厩舎からデビューし、全てダートで9戦6勝。16年キングスビショップS、BCスプリント、17年フォアゴーSとダート1200~1400メートルでG1を3勝した。引退後、社台グループが購入して来日。今年デビューした初年度産駒は既にJRA25勝をマークしており、現2歳世代の勝利数はディープインパクト産駒(31勝)に次いで2位。来年の種付け料は400万円アップの700万円に設定された。

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