【セントライト記念】アサマノイタズラ鬼差しV、初コンビ田辺も驚いた超加速

[ 2021年9月21日 05:30 ]

<セントライト記念>ゴール前でソーヴァリアント(左)を差し切って勝ったアサマノイタズラ(撮影・郡司 修)
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 JRA67周年アニバーサリーデーのメイン、菊花賞トライアル「第75回セントライト記念」が20日、中山競馬場で行われ、田辺裕信(37)騎乗の9番人気アサマノイタズラ(牡3=手塚)が直線一気で差し切りV。手塚貴久師の57歳の誕生日を祝う重賞初勝利となった。2着ソーヴァリアント、3着オーソクレースまでが菊花賞(10月24日、阪神)の優先出走権を獲得した。

 先頭が何度も入れ替わる消耗戦。最後の直線。道中11番手でじっと鳴りを潜めていた伏兵アサマノイタズラがたまりにたまった末脚を爆発させた。外から一気。中山名物の急坂を前に先に抜け出したソーヴァリアントを並ぶ間もなくかわした。

 「これまで乗っていた嶋田騎手とも話をして、できる限り情報を収集して騎乗した。正直、最後は捉えられると思っていなかった。能力の高さにびっくりした」。波乱を演出したエスコート役の田辺がいたずらっぽく笑う。メンバー唯一の上がり3F34秒台(34秒6)。初コンビの鞍上も驚く超加速だった。

 先行策や捲りなど脚質を模索していた苦難の春。皐月賞(16着)、ラジオNIKKEI賞(12着)と二桁着順が続いた。「スタートは良かったが、ポジション取りが激しく、行きたい馬が多かった。そこに参加してしまうと馬がムキになってしまうと思ったのでマイペースを守った」(田辺)。期せずして後方待機策となったが、それが功を奏して新たな魅力を引き出した。「状態も余裕残しだったので、まさか勝ち切るとは…。これでいい形で本番に向かえる。もう一つ大きいところを狙っていきたい」と力強く語った。

 管理する手塚師はこの日が57歳の誕生日。「神がかり的な展開でしたね。いい誕生日プレゼントをもらえました。しかし、この結果は想像できなかった…」と驚きを隠さない。星野壽市オーナーへの電話での勝利報告を終えると「田辺で菊へ行く予定です。前半はゆっくり行けばいいことが分かった。この競馬ができるなら距離ももつはず」と早速、菊花賞参戦を表明した。ダービー不出走馬が1~4着を占めたトライアル。菊花賞戦線が風雲急を告げ始めた。

 ◆アサマノイタズラ 父ヴィクトワールピサ 母ハイタッチクイーン(母の父キングヘイロー)18年4月1日生まれ 牡3歳 美浦・手塚厩舎所属 馬主・星野壽市氏 生産者・北海道日高町の前野牧場 戦績7戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金8570万2000円。

 【セントライト記念アラカルト】

 ☆騎手&調教師 田辺は18年ジェネラーレウーノ以来、同レース2勝目。重賞勝利は今年の関屋記念(ロータスランド)に続き今年2勝目、通算37勝目。手塚師の重賞勝利は今年の新潟記念(マイネルファンロン)に続き今年5勝目、通算32勝目。

 ☆誕生日 調教師が誕生日に重賞Vを飾ったのは中竹和也師(11月26日生まれ)による16年京都2歳S(カデナ)以来で84年以降、16例目。美浦の調教師では藤沢和雄師(9月22日生まれ)による02年神戸新聞杯(シンボリクリスエス)以来。境勝太郎師が2度達成。

 ☆種牡馬 ヴィクトワールピサ産駒は20年クイーンS(レッドアネモス)以来、重賞7勝目。ヴィクトワールピサはJRA重賞5勝のうち4勝を中山で挙げたが、産駒の中山での重賞勝利は初。

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