【中山新馬戦】ロムネヤ ド根性白星、2億円超のディープ娘 首差ねじ伏せた

[ 2021年9月21日 05:30 ]

<中山5R新馬戦>力強い走りでレースを制したロムネヤ(左)=撮影・郡司 修
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 2億円ホースにふさわしい初陣Vだ。20日の中山5R・新馬戦(芝1600メートル)は1番人気に支持された戸崎騎乗のロムネヤ(牝=国枝、父ディープインパクト)が落ち着き払った走りで逃げ切り。阪神JF(12月12日、阪神)に名乗りを上げた。

 白毛馬ソダシの活躍で競馬の初心者にもおなじみのノコギリ歯模様の勝負服が土ぼこりひとつ着けずに馬場から引き揚げてくる。1番人気に応えて威風堂々と押し切ったロムネヤ。「体は小さいけどハートが大きい。性根が据わっているよね。私は値段も高いのよって顔している」。国枝師が満面に笑みを浮かべながら出迎えたのは2億2680万円(税込み)の超高額馬。同厩舎の3冠牝馬アパパネも所有した金子真人オーナーが19年セレクトセール(当歳セリ)で落札したディープインパクト産駒だった。

 馬体重わずか418キロの小さな鹿毛を大きく見せながら、父譲りの軽やかなフットワークを繰りだして行く。486キロのロードカテドラルに外からかぶされ続けてもひるまない。力任せに首差ねじ伏せた。「追い切りの騎乗で素質は感じていた。どっしりした走り。強い内容だった」。手綱を取った戸崎も絶賛した。

 オーストラリアG1・2勝のヤンキーローズを母に持つ血統。「血統にふさわしい素軽さやスピードもある。430キロくらいまで増えてほしいけど、どこに行ってもビビらないハートがいいよね」。国枝師はケシ科の多年草から命名された良血馬への期待を隠さない。「今後はクラシックを意識していきたい。そういう根性を持っている。取りあえずは阪神JF、桜花賞のマイル路線を進みたい」。アーモンドアイの引退後もカレンブーケドール、マジックキャッスル、サトノレイナス、アカイトリノムスメなどを擁する“牝馬王国”に、新たな女王候補が加わった。

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2021年9月21日のニュース