【NHKマイルC】バスラットレオン 馬なり万全仕上げ!矢作師「パワーアップした」

[ 2021年5月6日 05:30 ]

<NHKマイルC>藤岡佑が騎乗し、坂路を駆け上がるバスラットレオン(手前)
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 3歳マイル王決定戦「第26回NHKマイルC」(9日、東京)の追い切りが5日、東西トレセンで行われた。リーディング首位の矢作芳人厩舎が東西のトライアルを制したバスラットレオン(ニュージーランドトロフィー)&ホウオウアマゾン(アーリントンC)の二枚看板で11年グランプリボス以来のVを目指す。追い切りはともに坂路で馬なりだったが仕上がりは万全。出走馬は6日、枠順は7日に確定する。 

 リズム良く、気分良く。逃げ馬はそれでいい。バスラットレオンの追い切りは坂路で800メートル56秒6。一見、平凡な時計だが感触を確かめた藤岡佑は満足げに口を開いた。「先週、気持ちが(過剰に)入っている印象を受けた。だから呼吸を合わせることに主眼を置いた。時計は気にならない。いい内容だった」

 持ち味のスピードは温存。雨が降る中、ひたすら人馬のリズムを合わせた。ゆったりでも可動域は大きくダイナミックだ。首もしっかりと動く。注目はラスト200メートルで12秒6とグッと上げてきたところ。ハートが高ぶらない程度に出力を上げ、心臓ができていることを確認。速い時計がなくても狙いは全てクリアした。

 1週前(4月28日)には坂路で800メートル50秒5の自己ベストをマーク。完璧な過程を踏んでいる。矢作師は「楽に時計が出た。一層、パワーアップした感じ。前走後も反動はなく、むしろ良くなっている」と語った。

 昨秋にはコントレイルの調教パートナーも務め、3冠馬に先着したこともある。それだけの素材と見込まれたのだ。デビュー当初は中距離路線を歩んだが、適性を見越して距離を短縮した。「京都2歳S(6着)で負けて、距離に限界があるのかなと。そこから切り替えた」。これが英断。1勝クラス→ニュージーランドTと続けて逃げ切って主役候補に名乗りを上げた。

 5馬身差の圧勝だった前走を含め、逃げたレースは3戦3勝と負けなしだ。矢作師は「勝つ時は逃げているので、その形がベストかな」と逃げ宣言。「今の状態で、どれだけやれるか楽しみ。ワクワクしてレースを待っています」。個性派ぞろいの同厩舎。サイレンススズカやエイシンヒカリを思い出すような強烈な逃げ馬が誕生するか。

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2021年5月6日のニュース