【船橋・かしわ記念】カジノフォンテン、マイルでも中央勢撃破!地方馬10年ぶりV

[ 2021年5月6日 05:30 ]

本馬場から戻ってきた張田はカジノフォンテンの快挙にガッツポーズ
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 マイルの中央交流G1「第33回かしわ記念」が5日、船橋競馬場で行われた。2番人気のカジノフォンテンが直線先頭から抜け出して優勝。1月の川崎記念に続き2つ目のG1タイトルを手にした。地方馬のこのレース制覇は11年フリオーソ(船橋)以来10年ぶり。同馬に「第44回帝王賞」(G1、6月30日、大井)への優先出走権が与えられた。

 「直線はがむしゃらに追っていたのでゴール直後は覚えてない」と張田が言えば、山下師は「ゴールの瞬間は何も考えられなかった」。2人の頭の中が真っ白。それが地方最強馬誕生の瞬間だった。

 戦前の予想通りサルサディオーネの逃げ。カジノは絶好の手応えで外の4番手を追走。動いたのは3コーナー手前だ。手綱を引っ張りきりで一気に上がっていくと4コーナーではサルサの外から馬体を併せ、直線を向いたところでスパート。外を伸びたソリストサンダーが強襲してゴールでは鼻面を並べたが、張田の左ステッキに応えたカジノが鼻差しのぎきった。

 地元のG1を獲りたい。川崎記念でG1初制覇すると地元のS2京成盃グランドマイラーズを叩き台にして参戦。前走を八分の状態で使ってここでピーク。カジノ陣営の用意周到な作戦が実った。張田は「掛かり気味に先行したが、その手応えが良かったし調子がいいな、と思って乗っていた。これからも上を目指していく」と相好を崩しまくった。山下師は「今年負けなしで行きたい。次は帝王賞に向かう」と無敗宣言。JRAから次々と送り込まれる刺客をどうさばくか。今年のG1戦線が一気に熱くなった。 

 ▼2着ソリストサンダー(戸崎)いい感じで成長している。向正面で内と外に挟まれリズムを崩したが、我慢して反応良くしっかり伸びてくれた。

 ▼3着インティ(武豊)スタートは僕のミスだが、抑えて折り合ったのは初めて。(体調が)戻ってきているし、こういう形で競馬ができたのは大きい。

 ▼5着カフェファラオ(ルメール)深い砂でスタートからあまり進まず、3角手前から忙しくなった。きついコーナーも合わない。コーナーは2つがいい。

 ◆カジノフォンテン 父カジノドライヴ 母ジーナフォンテン(母の父ベストタイアップ) 牡5歳 船橋・山下貴之厩舎 馬主・吉橋興生氏 生産者・北海道登別市の登別上水牧場 戦績21戦12勝 総獲得賞金2億4685万円 重賞は21年京成盃グランドマイラーズに続き5勝目。

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