【クイーンS】ナルハヤ、菜七子で変身 軽めでも伸び伸び、陣営「全身うまく使って走らせてくれる」

[ 2020年7月30日 05:30 ]

ナルハヤに騎乗して追い切った藤田菜七子(撮影・千葉茂) 
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 2度目のJRA重賞Vだ。「第68回クイーンS」(8月2日、札幌)の追い切りが29日、札幌競馬場で行われ、藤田菜七子(22)騎乗のナルハヤが軽快なフットワークを披露。現地入りして自ら感触を確かめた菜七子も19年カペラS(コパノキッキング)に続く重賞制覇へ手応えを膨らませた。

 菜七子が札幌に帰ってきた。開門時間の午前5時半、所属する根本厩舎のサイモンサーマルにまたがり、馬場入り。ダートコースでの追い切り後、2頭目に騎乗したのがナルハヤだ。角馬場でウオーミングアップを行い、芝コースへ向かった。3~4コーナーで徐々にペースを上げ、直線は力強い脚さばきで駆け抜けていく。静寂に包まれた競馬場に蹄音が鳴り響いた。時計は6F81秒7~1F12秒7。引き揚げてきた藤田菜七子は好感触を口にした。

 「栗東である程度やってきているし、輸送もしているので確認の意味での追い切り。競馬の時と違って、リラックスして走っていました。しまいもやれば反応してくれそうな雰囲気でしたし、いい感じでしたね」

 パートナーとは今回で12回目の騎乗。今年初戦の小倉ではコンビを組んで初Vに導いた。「なかなか勝てなかったけど、1勝クラスを勝った時に馬自身、凄く良くなったのを感じていました」と回顧。格上挑戦した前走のマーメイドSも積極的に先手を奪い、4着に粘った。「一戦ごとに力をつけていると思います」と相棒の成長を感じ取る。

 菜七子とのコンビは出世の“きっかけ”になった。担当する加藤厩務員は「菜七子騎手が乗ってからダメージもなく、次につながるようになった。全身をうまく使って走らせてくれるし、馬が良くなっていくんだよね」と証言。さらに「ラブカンプーも菜七子騎手が乗ってから変わった(次走でCBC賞V)し、気持ちのいいリズムで走れるようになったのかも」と、鞍上のリードを評価する。

 昨年は札幌のワールドオールスタージョッキーズに参加、2日目の4Rでは勝ち星も挙げた。1年ぶりに戻ってきた札幌の洋芝について「開幕2週目で馬場も良かった。(ナルハヤは)洋芝もこなせると思います」とジャッジした。俳優の陣内孝則(61)が所有することでも注目されるナルハヤ。「オーナーには、ずっと乗せていただいている。感謝して、結果で応えられるように頑張りたいです」。鞍上はレースまで当地に滞在し金、土曜もパートナーの調教に騎乗。勝利を目指し、さらにコンビ愛を深めていく。

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2020年7月30日のニュース