女王エネイブル 威厳の源は担当厩務員の性格にあり

[ 2020年7月3日 05:30 ]

17年の凱旋門賞をエネイブルで勝利したデットーリ(AP)
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 【競馬人生劇場・平松さとし】今週末の5日、英国サンダウンパーク競馬場でエクリプスS(G1)が行われる。日本馬ディアドラ(牝6歳、栗東・橋田満厩舎)も出走するためJRAでも馬券が売られるが、何といっても注目を集めるのはエネイブル(牝6歳、J・ゴスデン厩舎)だろう。

 エネイブルの主戦であるF・デットーリ騎手が昨秋、来日した際、武豊騎手に誘っていただき一緒に食事をした。2013年にはトルコでご一緒させていただいたが、その時以来の会食。13年にはなくて、昨年は話題になったのがエネイブルについて、だった。
 武豊騎手が「興奮しているのを見たことがない。いつも堂々として凄く落ち着いている」と女王を評すと、デットーリ騎手は驚きの事実を教えてくれた。

 「実は昔、調教で1度、落とされたことがあるんだ。それくらい激しい面もあったんだよ」

 しかし、普段から彼女を担当する乗り手のおかげで大人しくなっていったといい、さらに次のように続けた。

 「担当厩務員は乗り手として優秀かどうか分からないけど、穏やかな性格は間違いなく馬に良い影響を与えているよ」

 ちなみにその担当者は午後からはタクシードライバーをしていたそうだが、昨年からハンドルを握るのをやめ、現在はエネイブル一本に仕事を絞ったそうだ。

 ところで、2人の名手がエネイブルについて話す時、意見が一致したのは「伯楽ジョン・ゴスデン調教師に管理されたのも良かった」という点。デットーリ騎手はこのボスを「統率力、判断力、行動力、全てにおいて優れている」と絶賛した。

 さて、今回のエクリプスSでゴスデン師はエネイブルの他にロードノースも出走させる。好メンバーのそろった前走のプリンスオブウェールズS(G1)を1頭だけ違う脚で快勝。エクリプスSは休み明けの馬が苦戦する傾向にあるだけに「同僚が女王を破る」なんてシーンも思い浮かべているのだろうか?いやいや、まとめてディアドラが差し切るか?!日曜の日本時間23時35分。テレビにかじりついて観戦したい。(フリーライター)

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