【フェブラリーS】インティ、燃えるド迫力坂路駆け!4F自己ベスト51秒1

[ 2020年2月20日 05:30 ]

坂路で単走で追い切るインティ
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 「第37回フェブラリーS」(23日、東京)で連覇を狙うインティが、栗東での最終追い切りでパワーアップした姿を披露した。坂路で4F51秒1の自己ベストをマーク。同レース最多5勝を挙げるレジェンド、武豊(50)と共にコパノリッキー以来、史上2頭目の連覇に挑む。

 前年覇者がパワーアップして府中に帰ってくる。ハロー明けの午前9時42分、インティは四肢をフル回転させ、迫力満点に坂路を単走で駆け上がった。最初の1Fから13秒4。その後も12秒9―12秒3―12秒5と全て12秒台でまとめ、4Fは自己ベストの51秒1。テンから好ラップを並べ、最後も脚色は衰えなかった。

 出色の動き。「馬のリズムで走らせて最後にサラッとやるイメージ。思ったより時計も出た」と見守った野中師も満足げだ。「坂路で動くタイプではなかったので、動けるようになってきたということ。態勢は整った」。3歳春デビューの遅咲きの王者は6歳となった今もなお成長中。進化したのは走りだけではない。課題だった精神面も改善。「母キティも気性的に難しくて能力だけで走っている感じだった。その子供なのでもちろん繊細だが、最近は普段の振る舞いから随分と大人になった」。心身ともに充実期を迎えている。

 連覇へ、鍵となるのは展開だ。理想は単騎逃げ。「枠順が決まってから豊君との相談になるが、できればハナに行ってマイペースで走らせたい」と師。前走(東海S3着)のような中団前からのまくりも「選択肢の一つ」としながらも、「自分のリズムでハナに行き、しまいも脚をしっかり使える馬はなかなかいない。だからこそG1を勝てた」と昨年の再現を思い描いた。

 武豊はUAEオークスのため海外遠征中で追い切りには騎乗せず。それでも、指揮官は「この馬の前向き過ぎる気性、口向きには馬への当たりが柔らかい彼の手が合っている」と同レース歴代最多5勝(G1となった97年以降)の名手の手腕に全幅の信頼を寄せる。「勝てば歴史に名を刻むことができる。彼に連覇させてあげたい」。昨年はG1初騎乗の藤田菜七子(コパノキッキング=5着)が注目を集める中での一戦だった。今年は堂々主役としてスポットライトを浴びる。 

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2020年2月20日のニュース