【京成杯】ゼノヴァース皐月賞制覇へ前進Vを!藤沢和師 本番と同じ舞台「楽しみ」

[ 2020年1月14日 05:30 ]

京成杯で厩舎重賞2週連続勝利を狙うゼノヴァース
Photo By スポニチ

 今週の中山メインは3歳重賞「第60回京成杯」。先週のシンザン記念をサンクテュエールで制した藤沢和厩舎が、2週連続の重賞Vを狙って送り込むのがゼノヴァースだ。皐月賞を見据える好素材が、本番と同じ舞台で行われる重賞でどんな走りを見せるのか。

 出世レースのシンザン記念を制し、桜花賞候補に名乗りを上げた牝馬サンクテュエールを筆頭に、現3歳世代に豊富なタレントを擁する藤沢和厩舎。今度は牡馬の番。皐月賞を占う重要な一戦にゼノヴァースを送り込む。

 デビュー戦はメンバー中最速となる3F33秒5の上がりを繰り出しながら、前残りの流れに泣き4着。2戦目は5着。9頭立てながら馬群が密集。直線、加速するタイミングで前をカットされるシーンがあり脚を余した。藤沢和師は「2戦とも競馬が下手だった。スローペースでスムーズな運びができず、力を出し切れなかった」と振り返る。

 3戦目の前走でようやく初勝利。好位から抜け出し2着馬を突き放す理想的な勝ち方で決めた。「2戦してようやく慣れたのか上手に走れていた。時計も速かったし、道中も我慢して折り合いも大丈夫だった」と師。本領発揮の快勝後、暮れのG1ホープフルSに登録。間隔を考慮して出走は自重したが、期待の大きさがうかがえる。

 父は昨夏、急死したディープインパクト。産駒はスマートで洗練された馬体が特長だが、藤沢和師は「ディープにしては筋肉質で、がっちりしたタイプ」と評する。「デビュー戦から馬っぷりは良かったが、レースを使うごとにどんどん良くなっている」と成長も著しい。

 馬名は「未知の領域」という意味を持つ。22年2月に70歳定年を迎える藤沢和師が、クラシックに挑めるのは今年と来年のあと2回。悲願のダービー制覇はレイデオロで成し遂げたが、皐月賞は未勝利。「順調に乗り込めている。いいものを持っているから重賞でも楽しみ」。本番と同じ舞台から、人馬ともにまだ見ぬ夢への一歩を踏み出せるか。

続きを表示

2020年1月14日のニュース