【有馬記念】(14)ヴェロックス 無冠の奪取へ

[ 2019年12月22日 05:30 ]

中山競馬場の厩舎に到着したヴェロックス(撮影・西川祐介)
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 ヴェロックスは午前11時30分、一番乗りで決戦の地に到着した。到着後は環境の変化に全く動じることなく馬房の中で落ち着いていた。長旅の疲れを見せず寝ワラを頬張るシーンも。その食欲にひと安心。猿橋助手は「道中は少し渋滞するところはありましたが、ほぼ予定通りの時間で到着しました。皐月賞で中山を経験していますし、落ち着きもあって順調。カイバもしっかり食べています」と安どの表情を浮かべた。

 菊花賞3着後は放牧に出してリフレッシュ。先月下旬に栗東に帰厩後は調教ピッチを徐々に上げていった。水曜日の最終追いはCWコースで単走。折り合い重視でも抜群のスピード感。直線に向くとさらに加速して切れのある動きを披露した。猿橋助手は「しまいの反応(を確認)、折り合い(重視で)、最後までやめないようにという調教を行いました。動きは良かったです」と好感触を伝えた。

 クラシックは3冠全て出走し、2→3→3着。勝ち切れなかったが、世代トップクラスの実力は示した。それでも重賞のタイトルはまだ手にしていない。オープン戦績はリステッド競走を2勝(若駒S、若葉S)のみで実績的には劣勢に映るが、同助手は「G1や重賞は勝ち切れていないけど、いつもいい競馬をしてくれます。(調教の)ゼッケンに名前が付くようなところ(重賞)を何とかして勝たせてあげたい」とタイトル奪取に意欲を燃やす。川田&中内田厩舎のコンビは今年重賞8勝をマーク。“最強タッグ”が暮れの大一番を盛り上げてくれるはずだ。

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2019年12月22日のニュース