【菊花賞】サーベル85点 1強に一太刀“鳳凰剣”首先から腹下まで長距離仕様

[ 2019年10月16日 05:30 ]

鈴木康弘「達眼」馬体診断

<菊花賞>父に似たステイヤー体形のホウオウサーベル(撮影・郡司 修)
Photo By スポニチ

 “1強”の菊決戦。「黄金の馬」を想起させるヴェロックスを前にライバル勢はかすんでしまいますが、1頭だけ私の目をくぎ付けにした馬がいます。「鳳凰(ほうおう)の剣」(ホウオウサーベル)と名付けられたハーツクライ産駒。首先から腹下まで長距離仕様の夏の上がり馬です。

 ステイヤーは長い腹下、抜けた首差し、寝た肩に共通点があります。鳳凰の剣もそんな3つの特徴を備えている。背中の長さは普通でも、腹下に余裕がある。ハーツクライ譲りのすっきり抜けた首差し。「寝肩」といって肩甲骨が寝ているように傾斜しているためストライドが伸びる。長距離をこなすための大きな完歩を可能にする肩の角度です。首が太くてずんぐりしているニシノデイジーやサトノルークスとは対照的なステイヤーの見本のような馬体。各部位のゆとりあるリンクの仕方も長距離馬の特徴といえるでしょう。ハーツクライといえば頼りないトモを持つ産駒が多いが、ホウオウサーベルはトモのつくりも悪くありません。

 顔つきにはまだ幼さが残っています。不安そうな目、集中力を欠いた耳の立て方。落ち着きはあるが、どこか戸惑っているような立ち姿です。G1初出走で馬体写真を撮られた経験が少ないせいでしょうか。ともあれ、気負いや力みは一切なし。長距離戦を乗り切れる精神状態がうかがえる立ち姿です。

 毛ヅヤも良好。手入れの行き届いた尾に好感が持てる。厩舎スタッフから愛情を注がれていることが分かります。黄金の馬に一太刀浴びせると名剣があるとすれば…。ステイヤー資質が宿る鳳凰の剣です。

続きを表示

「2019 ジャパンC」特集記事

「京阪杯」特集記事

2019年10月16日のニュース