【日本ダービー】(2)ヴィント抽選突破 22年目竹之下ダービー初騎乗

[ 2019年5月24日 05:30 ]

厩舎周りで乗り運動するヴィント
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 ダービーの抽選はダノンチェイサーの回避で4分の2となり、ヴィント、マイネルサーパスの2頭が抽選を突破した。ヴィントに騎乗する竹之下智昭(39)はデビュー22年目でダービー初騎乗。「騎手を目指していた頃から憧れのレース。この年で、このご時世で、奇跡ですね。本当にありがたい」と喜びをかみしめるように語った。

 管理する千田輝彦師(49)も調教師としては初挑戦だが「とにかく竹之下をダービーに出してやりたいと思っていたから。本当によかった」と笑顔。騎手時代には96年に1度だけ騎乗(オーシャンカレント12着)。「あの雰囲気は別格。18人に名前を連ねることに意味がある。たとえ人気のない馬でも凄い声援だから」と自分のことのように喜んだ。

 ヴィントは未勝利→500万下を連勝中。竹之下は「1カ月前は未勝利で、まだこれからの馬。レースのイメージはまだ湧かないが、枠(2番)はいいですね。まずは無事に回ってくることを考えたい」と謙虚に話す。実直な人柄で騎手仲間からの人望も厚い。取材中も携帯に次々と祝福の着信が届いた。「緊張すると思いますが、なるべく平常心で乗りたい」。ようやく夢をつかんだ苦労人は、少年のように目を輝かせた。

 ◆竹之下 智昭(たけのした・ともあき)1979年(昭54)10月13日生まれ、愛知県出身の39歳。98年にデビューし、同年4月18日・中京5R(スリーオウイン)で初勝利。JRA通算2002戦91勝で重賞は14戦未勝利(24日現在)。今年2勝でともにヴィントで挙げたもの。G1騎乗は04年高松宮記念のリキアイタイカン(10着)以来15年ぶり2回目。

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