ダービー連覇へ牙を研ぐ矢野

[ 2019年5月24日 05:30 ]

東京ダービー連覇を目指す矢野
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 【大いに気になる】「僕しかいませんからね」。「ダービー連覇」という記者のキーワードにそう反応したのが矢野貴之(34)。その落ち着いた口調の中に自信をにじませる。

 これまでの64回で3連覇はなく、連覇も6・7回矢熊寿、25・26回赤間清松、53・54回、56・57回戸崎圭太の3人で計4回しかない。そんな記録に挑む相棒はステッペンウルフ。

 矢野本人も自覚十分だが、昨年ダービージョッキーの称号を獲らせてくれたハセノパイロのデジャビュを見ているようだ。京浜盃を使った後に羽田盃で初コンビ。そして結果が3着。さらに佐藤賢二厩舎所属の馬、とここまで流れが一緒。「競馬だから結果まで同じだとは思わないが、期待しちゃいますね」と色気を見せる。

 前走の羽田盃では勝ち馬ミューチャリーから7馬身半という圧倒的な差を付けられたが、それは初コンビを組んでのレース。背中から馬の特徴を知って逆転のシミュレーションを着々と立てている。「前走は勝ち馬の強さが目立ったが僕の馬だってまだまだ真面目に走っていない。その分伸びしろもあるし、どうすればこの馬の良さを引き出せるかはつかんだ」とニヤリ。「何度でもこの勝利の味を味わいたい」。その言葉から1年。史上4人目の記録に挑戦できる唯一の男が牙を研ぎ始めた。

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2019年5月24日のニュース