【クイーンS】あるぞ大物食い!主役勝ち取るクロコスミア

[ 2017年7月26日 05:30 ]

滞在効果で食欲旺盛なクロコスミア。カイバおけには「クロコ」の文字が
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 札幌開幕週のメインは夏女決定戦「第65回クイーンS」。2頭のG1馬アドマイヤリード、アエロリットの参戦で豪華メンバーとなったが、格上挑戦クロコスミアの充実ぶりも見逃せない。3歳時にはローズSでオークス馬シンハライトに鼻差2着の好素材が滞在効果で食欲旺盛。大物食いなるか注目だ。

 前走時412キロ。出走メンバーの馬体重を見渡しても、ひときわ小さなクロコスミア。それでも、馬体に寂しさはみじんも感じられない。洗い場で丁寧に手入れされた後に馬房に収まると、待っていましたとばかりにカイバおけに顔を突っ込む。担当の北添助手は「(同じく滞在した)2歳の夏以来のカイバ食いの良さ。触っていても筋肉が張り、乗り味も軽い。いろいろなところから具合の良さを感じますね」と充実ぶりに目を細める。

 8日に札幌入りした当初は「少しイライラしていた」(同助手)というが、2週間が過ぎ環境にすっかりなじんだ。涼しく馬が少なく静かな環境は、気性の激しさが特徴のステイゴールド産駒に大きな安らぎを与え、それがカイバ食いの良さにつながっている。

 前走・北斗特別は鮮やかな逃げ切り。しかもレコードのおまけ付き。2階級降級とはいえ、牡馬相手、ハンデ56キロを考えれば十分に力は見せた。さかのぼれば昨年、重馬場で行われたローズSも逃げてシンハライトの鼻差2着。樫の女王相手に“まさか”のシーンを演出した。マイペースで逃げればしぶといが「絶対にハナじゃなくても大丈夫」と同助手が話すように全3勝中2勝が好位差しによる勝利。自在性はここでも大きな武器となる。

 洋芝は【2・0・2・2】の成績。重馬場でも苦にしないように、パワーを要する馬場は合っている。重賞未勝利の身としてはG1ホース2頭はやはり強敵となるが、北添助手は「体調は凄くいいので、ベストを尽くしてくれれば」と色気たっぷり。小さいが夏に色鮮やかな花を咲かせるクロコスミア。その名の通り、夏真っ盛りの北の大地で、美しく咲き誇ってみせる。

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2017年7月26日のニュース