【東京新聞杯】エアスピネル 狙い通り「静」ラスト軽快12秒5

[ 2017年2月2日 05:30 ]

<東京新聞杯>坂路で追い切るエアスピネル
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 「第67回東京新聞杯」の追い切りが東西トレセンで行われた。実力派マイラーがそろう一戦で注目は、今年のスポニチ賞・京都金杯を制したエアスピネル。鞍上武豊と笹田厩舎の黄金コンビで2週連続重賞Vへ、坂路単走で軽快な動きを見せた。

 先週が「動」なら今週は「静」に徹した。先週の坂路で4F51秒8〜1F12秒0と好時計を叩きだしたエアスピネルはこの日は一転、単走で4F54秒1〜1F12秒5にとどめている。狙い通りなのだ。

 「53〜54秒の指示で、しまいサーッと伸ばす内容。先週、ビッシリとやっているし、いつものパターン。先週の動きを見ると息を整える程度でいい」

 仕上がりはパーフェクトだとの見解を示した笹田師は同時に「装鞍所やパドックではまだ子供っぽいそぶりを見せるけど、だいぶおとなしくはなっている」と精神面の成長にも目を細めている。すなわち調教面と心身に隙など見当たらないのだ。

 唯一、「このきょうだいの特徴として…」と、課題を示したのはレース直線の攻防。先頭に立つとソラを使う癖があり、そのため後続馬に迫られている。前走の京都金杯が象徴的で圧勝か!?と思いきや、セーフティーリードはみるみる詰まって結局、ブラックスピネルに鼻差に迫られる辛勝だった。「そのあたりもジョッキーが、分かっている」と言うように、母エアメサイアからコンビを組む武豊の存在は大きい。

 武豊はこの日、交流G1川崎記念の騎乗などもあってトレセンには姿を見せなかったが、先週の取材では「東京マイルの舞台は合うよ。金杯のレースでは本領発揮したといえないし、今度はきっちり勝ちたい」と高みを追求していた。

 マイル戦線は王者不在。マイルから2000メートルまでの最強を示したモーリスは去り、昨年度のJRA賞・最優秀短距離馬のミッキーアイルも電撃引退。となれば人気・知名度・実績があるエアスピネルにその座は託される。「青写真通りにいくよう願っている」と笹田師。青写真、とは京都金杯から始まり東京新聞杯→マイラーズCのマイル路線で重賞3連勝を引っ提げての安田記念挑戦。それまで負けるわけにはいかない。

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2017年2月2日のニュース