【ジャパンC】ワンアンドオンリー 見せるダービー馬の意地

[ 2014年11月27日 05:30 ]

坂路での調整に向かうワンアンドオンリー

 ダービー馬のプライドに懸けて巻き返す。ワンアンドオンリーは2冠制覇を狙った菊花賞で9着惨敗。橋口師は「枠(15番)に尽きる。内に入れず壁をつくれなかった。6回もコーナーを回るし、コースロスもあったから」と振り返った。

 力負けではない。リベンジを期して、東京2400メートルの舞台へ。指揮官は「体調は変わりない。前走は力んでいて消耗度を心配したが、思ったほど疲れはなかった。ダービーと同じ舞台。今回のJCで証明せんとな」と意気込みを語った。

 血統的にも舞台替わりはプラスに働く。ハーツクライ産駒は重賞22勝のうち、東京で9勝をマーク。今春はオークス→ダービー→安田記念と、G13連勝を飾った。一方、菊花賞が行われた京都は1勝のみ。父も管理した橋口師は、「京都の下り坂が駄目なのか。ハーツの子は京都が得意じゃないな。父のハーツ自身も駄目だったから」と分析した。

 指揮官は4年前の再現Vを狙う。同じく3歳で送り込んだローズキングダムは菊花賞2着から巻き返した。直線でブエナビスタ(1位入線)に進路を妨害されながらも、しぶとく伸びて2位入線。レース後、繰り上がりで勝利を手にした。

 「(当時は)菊花賞のダメージがなかったから使ったけど、今回も同じような感じで行ける。ダービーと同じ走りができれば、上位争いできると思う」

 強力なメンバーがそろったが、指揮官は手応えを持って東上する。そして、最後につぶやいた。「まあ、今回は気楽やな」。その余裕の表情は、いっそう不敵に見えた。

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2014年11月27日のニュース