【日本ダービー】大久保洋師・ラスト挑戦へ ラグーン楽々と併入

[ 2014年5月29日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=28日】G1恒例の会見を待つ小田は胸騒ぎがしていた。いったい、吉田豊はどんな表情で登場するのだろうか?

 来年2月で定年引退する師匠・大久保洋師の最後のダービー。ショウナンラグーンの最終追いは当然、自ら騎乗した。6F82秒1~1F12秒6。手綱を抑えたまま、2馬身前を走るトーセンワープ(4歳1000万)に外から楽々と併入。力まず、軽やかに。それでいて力強い。大勢の報道陣を前に吉田豊は「追い切りも無事終わり、競馬を迎えられてホッとしてます」とキリリと切り出した。

 94年デビューから20年以上、師匠の愛情を一身に受け、自らも一流へ羽ばたいた。ラグーンの祖母メジロドーベルは96年阪神3歳牝馬S(現在の阪神JF)などG15勝をプレゼントしてくれた思い出の馬。青葉賞でつかんだダービーの最終切符。「先生と今の厩舎スタッフで一緒に臨む最後のダービー。思い出に残るレースにしたい」。吉田豊の真剣なまなざしに、小田は心を動かされた。

 実は先に会見を終えた大久保洋師と、こんな一コマが。多くのカメラからの「ツーショットを」との要望に仲良くパチリ。さらに「握手を」の熱いリクエストに、師匠は「それはいいだろう」とやんわり拒否。万感のラストダービーでも、そこは勝負師。固い握手は優勝後までお預けにしたのだろう。

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2014年5月29日のニュース