【桜花賞】フォーエバーモア 5馬身先行→二枚腰で逃げ切る完璧リハ

[ 2014年4月10日 05:30 ]

レッドセインツ(左)と併せ追い切るフォーエバーモア

 ハープスターの“1強”ムードに包まれた桜決戦。果たしてライバルに逆転の可能性はあるのか。フォーエバーモアの追い切りを見届けた鹿戸師は、これまで何度となく口にしてきた言葉を、もう一度繰り返した。「自分でレースをつくって勝ちにいく。後続の目標にされやすいが、それしか活路はない」。エンジンの掛かりが遅いハープスターよりも先に抜け出し、二枚腰でしのぎ切る。クイーンCでも見せた先団からの勝負手。「自分のレースをして、それで負けたら仕方ない」。主戦・蛯名も腹をくくった。

 最終追いが打倒ハープへの最終リハーサルだった。坂路でレッドセインツ(6歳1000万)から5馬身先行。ラスト1Fで並びかけられると四肢に覇気がみなぎった。二枚腰を使ってグッと半馬身、前に出た。4F55秒5~1F12秒6。「阪神への輸送が控えているので強い追い切りは避けたがキビキビしていて、とてもいい雰囲気。レースを使うたびにトモ(後肢)がどんどん力強さを増している。競走馬として完成されてきた」と満足そうに語った鹿戸師。「クラシックだから一番いい状態で出したいし、出せると思う」と続けた。

 ハープスター、レッドリヴェールに敗れた阪神JF(3着)。直線で思わぬ誤算があった。馬体を併せながら一緒に抜け出したホウライアキコがラスト1Fで急失速し、フォーエバーは図らずも単騎先頭。気持ちを整える間に2頭に強襲された。鼻、首差の3着。「馬体を並べた相手とずっと併せ馬の形だったら結果は違っていたと思う」と鹿戸師は悔しがる。デビュー4戦、敗れたのは展開に紛れが生じたこの1戦だけ。クイーンCでは単騎で抜け出しても気を抜かず後続を完封した。

 「残された課題はない。コースを考えればオークスよりも桜花賞の方がチャンス」(同師)。東京より直線が50メートル短い仁川のターフ。ハープスターが迫る前にゴールへと飛び込む。

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2014年4月10日のニュース