【日本ダービー】ゴールドシップ、速い時計“封印”

[ 2012年5月24日 06:00 ]

<日本ダービー>同じくダービーに出走するジャスタウェイ(左)を突き放すゴールドシップ

 2冠制覇へ態勢は整った。「第79回ダービー」の追い切りが23日、美浦、栗東両トレセンで行われた。皐月賞馬ゴールドシップは坂路の併せ馬で余力たっぷりの脚色で2馬身先着。先週は坂路1番時計を刻み、この日はサッと流すだけだったが全ては予定通り。仕上がりの順調ぶりをアピールした。出走馬、枠順は24日決まる。

 やれば動くのは分かっていても、あえて速い時計は封印した。ゴールドシップはジャスタウェイ(ダービー出走)と坂路で併せ馬。ラスト1Fでスッと僚馬を引き離して2馬身先着。手応えは余力たっぷり。ゴーサインを送れば今にもはじけそうな雰囲気だった。4F54秒2~1F13秒0は須貝師のイメージ通り。共同会見に臨んだトレーナーは納得の表情で切り出した。

 「先週ある程度時計を出しているので今朝は息を整える程度。追い切ってからも脚元はなんともないし、思うような調教ができた。今のところ、何の問題もないよ」

 先週水曜の坂路で4F50秒4の1番時計を叩き出すと日曜にも4F57秒9を計時。強い負荷はしっかり掛けてある。だからもう速い時計を求める必要がなかったのだ。

 前走・皐月賞は最後方からイン強襲でV。やや馬場重で力走した反動もなく、出来は充実し切っている。

 須貝師は「毎日この馬と接しているけど見ているだけで楽しい」と笑う。気がきつく、ヤンチャで遊ぶのが大好きな性格。レースぶりは「走り出したら真面目。鬼ごっこをしているみたい」と表現する。どの馬よりも、0秒1でも速くゴールへ。皐月賞馬はコースや馬場状態を問わず、どんな状況でも一生懸命ひたむきに走り続ける。それが結果につながってきた。2冠制覇にチャレンジできるのはただ1頭。その重みをしっかり受け止め、大一番に送り出す。

 「7500頭ほど生まれている中で、この枠に入れていることがありがたい。皐月賞はそんなに緊張しなかったけど今回は緊張して胃が痛い(苦笑)。皐月賞馬に恥じないレースをしてほしいですね」

 勝てば史上23頭目の春2冠制覇。ブレることなく、その目標に真っすぐ向かっていく。

続きを表示

2012年5月24日のニュース