【有馬記念】ミスターＸ　“２強”信頼できない

　中山メーン１０Ｒは、グランプリ・有馬記念（Ｇ１）。引退戦を迎える最強牝馬ブエナビスタ、３冠馬オルフェーヴル、世界を制したヴィクトワールピサなど、例年以上に超豪華なメンバーが集結。秋のＧ１戦線の最終戦を締めくくる大一番となるが、激戦を繰り広げてきた馬にとって体調面の維持が重要となる。さらに舞台はトリッキーな中山芝２５００メートル。スタート直後にコーナーが待ち構え、位置取りが大きく明暗を分ける。ブエナビスタ、オルフェーヴルの２強もこの舞台ではイマイチ信頼できない。

　実際、ブエナは有馬記念で連続２着。直線の短いコースで自慢の切れ味を生かし切れていない。さらに秋２戦のパフォーマンスは昨年と比べると、劣っているように見える。天皇賞は国内で初めて馬券圏外となる４着に敗れた。前走のジャパンＣは制覇したものの、２着トーセンジョーダンとの着差はわずか首差とインパクトに欠ける。絶好調だった昨年は何とか２着を死守したが、今年は厳しい。

　オルフェーヴルも中山は１戦して２着止まり。成長途上の２歳時の成績だが、その雄大なフットワークから小回りの中山が合うとは思えない。今春から続く５連勝の舞台は、阪神・京都の外回りか府中という広いコースだった。中山でその走りができるかは疑問だ。

　本命は昨年３着のトゥザグローリー。先行力があり、ためても切れるタイプ。自在性があるのは中山では大きな武器となる。秋２戦のＧ１は５、１１着に敗れているが、５３０キロ近くある大型馬でもともと叩き良化型。昨年も秋５戦目も臨戦で３着に食い込んだ。最終追いの動きは間違いなくこの秋１番。状態面の良さとコース適性で逆転できるはずだ。

　馬連（７）から（２）（５）（１０）（１２）