【毎日王冠】アリゼオ地味な時計が“進化”の証!

[ 2010年10月8日 06:00 ]

サトノペガサス(奥)と2頭併せで追い切るアリゼオ(手前)

 制御の利いた最終追いがアリゼオの精神的な成長を際立たせていた。パートナーは今週デビューする2歳新馬のサトノペガサス。ぶっちぎるのは難題でなかったはずだ。しかし、あえて“静”に徹した。Wコースの4F地点で2馬身後ろで折り合うと、余力たっぷりに直線へ。ペガサスの橋本助手の手綱が必死に動く中、内のアリゼオは馬なりで楽々と首差先着した。

 すぐ横で鼓動を感じ取った橋本助手は笑顔で切り出した。「全体的にソフトな仕上げ。春は併せるとカーッとして抜きにかかった馬だけど、きょうは我慢できていた。気性的にも馬体面でも成長を感じる。これがレースでも出てくれば」。1F13秒台の緩いペースでもムキになることなく、リラックスして走れたのが成長の証。地味な時計で“進化”を再確認したわけだ。
 「ダービー(13着)は距離も多少長かった感じですが、最後は瞬発力勝負になったのもきつかった。距離短縮はいいと思うし、現状は前々で粘り込む形がベスト。今回は初めての古馬相手なので、先々につながるレースができれば」と橋本助手。心身の成長を武器に古馬の壁を破れば、再びG1舞台が待っている。

続きを表示

2010年10月8日のニュース