増田八段 A級最年少が藤井名人挑戦へ好発進 振り飛車党・菅井八段の“変化球”袖飛車を破る

[ 2024年6月18日 22:51 ]

増田康宏八段
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 将棋の藤井聡太名人(21)=王将など8冠=への挑戦権を争う第83期A級順位戦1回戦が18日、大阪・関西将棋会館で指され、先手・増田康宏八段(26)が菅井竜也八段(32)に95手で勝利した。終局は午後10時3分。増田はB級1組からA級への昇級初年度。A級デビュー戦を白星で飾った。

 A級は棋士10人が年度を通じて総当たりして9局ずつ指し、藤井への挑戦権を争う。戦型は矢倉。振り飛車党・菅井が10手目、飛車を3筋でも4筋でもなく、一つ横の7筋へスライドさせた。

 菅井が序盤で飛車を一つ横へ動かすのは21年4月、棋聖戦決勝トーナメントでの永瀬拓矢九段戦で23手目に採用したが、角交換後の指し手だったため公式記録では「角換わりその他」に分類された。さらにさかのぼると16年5月、同じ後手の銀河戦本戦、佐藤天彦九段戦で6手目、今回同様7筋へ一つ飛車を動かした将棋があった。実に8年ぶり。「少し違う形では経験があった。ちょっとうまくいかなかった」と終局後、力なく語った。

 菅井は昨年度、叡王戦と王将戦でタイトル挑戦した。順位戦は5勝4敗だったが最終局まで挑戦の可能性を残した。実力者が投じた変化球を見事、打ち返した増田は「(相手の袖飛車は)かなり想定外だった。(午前中は)とりあえず無難に組みたいと思った。昼食休憩後が勝負かなと思った」。驚きは隠せなかったが、本来は自らの土俵と切り替え、安全運行を心掛けたことが奏功した。

 原則毎年度2人が昇級し、2人が降級するA級は、昇級初年度の棋士による名人挑戦が多い。過去10年で4人。第78期、A級に復帰して即挑戦した渡辺明九段(40)を加えると、昇級組の挑戦確率は5割に上る。最年少とはいえ、増田はすでに有力な挑戦候補かも知れない。ストップウォッチ制の持ち時間6時間で指すA級。「しっかり持ち時間を使って、自分らしい戦い方をしていきたい」と残り8局への抱負を述べた。

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