團十郎 麻央さんに見せたかった新之助の「助六」 襲名後初亡き妻の命日 「男の生き方のぶつかりを…」

[ 2023年6月23日 05:00 ]

め組の半鐘を前に、記念撮影に臨む十三代目市川團十郎白猿(右)と八代目市川新之助(撮影・河野 光希)
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 歌舞伎俳優の十三代目市川團十郎白猿(45)と長男の八代目市川新之助(10)が22日、東京都港区の芝大神宮で「七月大歌舞伎」夜の部「神明恵和合取組 め組の喧嘩」(東京・歌舞伎座、来月3~28日)の成功祈願を行った。

 この日は、2017年に天国に旅立った妻の小林麻央さん(享年34)の命日。2人が昨年秋に團十郎、新之助を襲名してから初めての命日で、團十郎は「今日お墓参りに行ってきました。(命日を)“無事に迎えたよ”と報告してきました」と明かした。6年前のことを「空が真っ赤でいまだに忘れられない空の色をしていた」と回想。新之助に「3歳ちょっとだったからまだ分かってないよね?」と聞くと、新之助は「覚えてる」とはっきり答えた。

 麻央さんは、成田屋ゆかりの人気演目で、團十郎の「助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)」が好きだったといい、「いつかカンカン(新之助)の助六が見られたら泣いちゃうわね」と話していたという。新之助が18日に「成田屋のつどい」で「助六」の出端(では)を披露したことに触れ、「空から見ているでしょうけど、できれば見てほしかったという気持ちがあります」と亡き妻への思いを口にした。

 「め組の喧嘩」は、1805年に芝大神宮境内で起こった、鳶(とび)と力士のけんかが題材。團十郎は粋でいなせな鳶頭の辰五郎役、新之助は若い鳶役で父子共演する。成功祈願を終えた團十郎は「鳶の人間たちの生きざまを鳶の方の背中から感じた。男の生き方のぶつかりを背中で見せられるように頑張りたい」と気を引き締めた。

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