ヤマザキマリ氏 昨年末に母死去 89歳、コロナで 豪快な逸話、安住アナ追悼「大好きです。元気になる」

[ 2023年6月18日 13:32 ]

漫画家のヤマザキマリ氏
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 映画化もされた大人気漫画「テルマエ・ロマエ」などで知られる漫画家のヤマザキマリ氏(56)が18日、TBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」(日曜前10・00)にゲスト出演。母でビオラ奏者の量子さんが昨年末、89歳で亡くなったことを明かした。

 ヤマザキ氏は量子さんとの生活をつづった著書「ヴィオラ母さん」を出版しているが、「昨年末に亡くなっちゃいまして。89歳で」と切り出した。

 「亡くなったんですけど不思議と喪失感というか悲しみというよりも、ご苦労さんでしたという前向きな気持ちにしかならないんです。ほんとに3人分くらい生きてきてるから、亡くなったところでもう濃すぎて。何かやってても母の声がどっからか聞こえてきてしまったり。全然いいんですけどね、その点」と人生を駆け抜けた豪快な母に思いを馳せた。

 「死んでからもいろいろある人でね。ちょうど旦那がイタリアから来てる時に亡くなったの。カトリックですから、神父さんを呼んで段取りしてたんです。コロナで亡くなったので段取りとか火葬も私たちは近寄れない状況で。お骨になったもので家族葬だったんですけれど。そしたら旦那が“何やってんだよ!量子はカトリックだから土葬じゃなきゃダメだよ!”って言うわけです。この人と結婚して25年になるけど、いろんな知らないことがあるんだなあと思いながら。あなたまさか復活するって思ってる?思ってない!じゃあいいじゃん!って」と夫婦のやり取りを明かした。

 量子さんは札幌交響楽団の創立メンバー。「メンバーを募集していると聞いて、お勤め先辞めて。お嬢さんなのに東京から行かれたんですよね」と安住アナが紹介すると、ヤマザキ氏は「そうなんです。母の葬儀はコンサートという形でやりまして。90人くらいお弟子さんが集まって。海外で活躍されている方とかコンサートマスターされてる方もいて、オーケストラやるっていうんですね。普通のオーケストラよりも多くて、当初予定していたホールに入らないということで大ホールを借りて。みんなぎゅうぎゅうになって。1200人入るホールにほぼほぼ全国から見えられて。教えてきた人何人よ?!って」とたくさんの人が訪れた。

 「母に対する一言を言うんだけど、フフって笑っちゃったりして。おかしい話しかない。いつもボロボロハイエースを前のめりで運転していて走行距離38万キロ!とか。最後は威風堂々で終わって。たくさん生きて、前向きなエネルギーをもらう人の生き方もあるんだなと思いました」と人柄がにじむコンサートとなった様子。

 北海道中を、ハイエースを自ら運転して教えてまわったという量子さん。「お月謝の代わりに新巻鮭、絞り立の牛乳、さんま、トウモロコシ、じゃがいも…ありとあらゆるものを積んで帰ってくる。これで行商できるわよ!しばらく生きられるわよ!っていうね。お金に無頓着な人だったので、稼いだお金で楽器買っちゃうような人で。お母さん私たちどうしたらいいの?って言うと、大丈夫よじゃがいもとか来るわよそのうち!とか言ってね」と豪快な母の思い出を笑いながら語った。

 これまでも同番組に出演しているヤマザキ氏はたびたび量子さんの話を披露しており、量子さんが新聞3紙をとって毎日読み比べしていたことや、「贈り物は要らない。くれるならちょっと値の張るウイスキーを」と言った逸話を安住アナが「大好きな量子さんの話。元気になります」と紹介。「ご冥福をお祈りいたします」と追悼した。

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