羽生九段 会長初戦を飾る 藤井キラーの大橋七段に勝利 棋士&会長としてのバランスが「これからの課題」

[ 2023年6月15日 22:42 ]

B級1組順位戦で白星発進した羽生善治九段
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 日本将棋連盟会長に今月9日就任した羽生善治九段(52)が15日、大阪・関西将棋会館で第82期順位戦B級1組1回戦に臨み、96手で勝利して会長としての初戦を飾った。午前10時に始まった対局の終局は半日後の午後9時47分。「運営に携わる時間と、対局する時間はずいぶん違うなと感じた」。就任後初対局を率直に振り返ると、二刀流としての「(バランスが)これからの課題です」と語った。

 相手は大橋貴洸七段(30)で、藤井聡太王将(20)=名人、竜王、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠=に最近4連勝中の藤井キラー。戦型は角換わり相早繰り銀となり、羽生会長としての初手は後手から飛先の歩を突く一手だった。大橋が攻め、羽生が受ける展開から、中盤で守りの要だった金を見捨て、王を早逃げした大局観が光った。

 「形勢はちょっと悪いと思っていたので、粘るならこの順かな、と。駒損で自信はなかった」。大橋の攻めが途切れた瞬間にカウンターを決め、淡々と対局を振り返った。

 会長として、初の勝負飯に中華料理・珉珉の「五目やきそば」を昼食にチョイスした羽生。名人9期を含むA級以上連続29期を誇ったが、B級1組へ陥落した前期は6勝6敗の指し分けで即復帰を逃した。連勝発進したが3回戦からの4連敗が響き、昇級レースから脱落した。「いいスタートが切れて良かったです」。史上初の永世7冠が、節目の1勝を刻んだ。

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