坂本龍一さん死去　インスタでは生年月日と没年月日、ボロボロになったピアノの写真を投稿

坂本龍一さん公式インスタグラム（＠skmtgram）から

　「世界のサカモト」と評された音楽家の坂本龍一（さかもと・りゅういち）さんが3月28日、死去した。日本における坂本さんのマネジメント会社「キャブ」などが2日、発表した。71歳。東京都出身。

　坂本さんのインスタグラムでも、グレーのバックに生年月日と没年月日「January　17　1952　-　March　28　2023」の文字と、朽ち果てボロボロになったピアノの画像が浮かび上がる動画が投稿された。長女でミュージシャンの坂本美雨（42)も、同じ画面を投稿している。

　盟友であるイエロー・マジック・オーケストラ（YMO）のドラマー高橋幸宏さん（享年70）が1月に死去した時には文章のないダークグレーの画像を投稿した坂本さん。それから2カ月半、4つの画像を挟んでの訃報となった。

　14年に中咽頭がんと診断され、治療の末に寛解。だが、直腸がんと診断された20年6月には、治療しなければ「余命半年」と告げられた。手術では、最初にがんが発生した原発巣と肝臓2カ所、転移したリンパの腫瘍、さらに大腸を30センチも切除。両肺に転移したがんを摘出するなど、1年で6回の手術を受けた。その後は通院して投薬治療を続けてきた。

　1980年代に3人組バンド「イエロー・マジック・オーケストラ」（YMO）で世界的ヒット曲を生み出した。映画音楽でも知られ、88年には米映画「ラストエンペラー」で米アカデミー作曲賞を日本人で初めて受賞した。晩年はがん闘病が続いたが、最後まで音楽作りに情熱を注いだ。昨年12月11日に全世界配信されたピアノのソロコンサートが、最後の公の場になった。