「タモリ倶楽部」3月で終了 “元祖脱力系”深夜の名バラエティーも放送40年周年で幕 

[ 2023年2月23日 05:06 ]

1986年、「タモリ倶楽部」の収録で、銭湯でオーディションを行うタモリ(右) 
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 テレビ朝日は22日、深夜の長寿番組「タモリ倶楽部」(金曜深夜0・20)が3月末で終了すると発表した。昨年10月に放送開始40周年を迎え、「番組としての役割は十分に果たしたということで、総合的に判断した」としている。司会のタモリ(77)がマニアックな題材について、その分野に一家言を持つ芸人らと熱く語るなど独特の世界観を築いた伝説的な番組。惜しむ声が広がりそうだ。

 1982年10月放送開始。ユニークな字体の番組タイトルが画面に登場し、軽快な曲に乗って女性がTバックの尻を振る深夜番組ならではのオープニング。そこから間髪入れずにつなげる、「超」がつくほどのマニアックな企画が番組のメインを構成。一般の人が関心を示さない細かい部品などにフォーカスし、クイズを交えるなどしてゲストと掘り下げ。中でもタモリが鉄道好きなこともあり、鉄道関係の企画だけでも数え切れないほどの多さ。「タモリ電車クラブ」「鉄人予備校」などが設けられたほどだ。

 メイン企画以外に数々のミニコーナーも誕生。人気度や販売価格などから割り出したランキングを発表した「廃盤アワー」のほか、タモリが下心あふれた妄想を繰り広げるミニドラマ「愛のさざなみ」などが好評。中でも忘れてならないのが「空耳アワー」。洋楽なのに日本語の歌詞のように聞こえる楽曲を視聴者から募集し、笑いを誘う映像に仕立てて紹介。「ソラミミスト」として登場するイラストレーターの安斎肇氏とタモリの解説で根強い人気を誇った。

 タモリの名前を冠した番組が消えることになるテレビ朝日だが、不定期で放送してきた大型特番「タモリステーション」のレギュラー化を狙っている。大谷翔平、ウクライナ情勢、サッカーW杯などを特集し、そのたびに大きな話題となっており、実現すればテレ朝の看板番組になるのは間違いない。

 ≪「Mステ」「いいとも」長寿番組MCを担当≫タモリは多くの長寿番組でMCを務めている。現在放送中の番組で「タモリ倶楽部」の次に長く続いているのが1986年放送開始のテレビ朝日「ミュージックステーション」。タモリは、関口宏(79)に続く2代目のMCとして87年4月から35年以上出演。昨年には「同一司会者による生放送音楽番組の最長放送」としてギネス世界記録に認定された。同じくMCを担当したフジテレビ「笑っていいとも!」は82年から2014年まで32年間にわたり放送された。

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2023年2月23日のニュース