羽生九段 タイトル100期へ白星発進「これを大事に」、王将戦挑戦者決定リーグ開幕

[ 2022年9月20日 05:30 ]

初戦に勝利し笑顔を見せる羽生九段(撮影・三島 英忠)
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 将棋の第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)挑戦者決定リーグが19日、東京都渋谷区の将棋会館で開幕した。羽生善治九段(51)―服部慎一郎四段(23)の一局は先手の羽生が79手で勝ち、白星発進した。リーグは11月下旬まで行われ、勝者は来年1月開幕予定の7番勝負で藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=への挑戦権を獲得する。

 終局は唐突に訪れた。午後5時のメロディーが将棋会館を包む直前に服部が駒台に右手をかざす。勝った羽生も一瞬きょとんとした顔つきで礼を返した。

 「予定の作戦だったんですが、攻めさせられる形になってつまらない展開。中盤は結構悲観してました」

 やや不満げなのも無理はない。先手で構想通りの相掛かりに持ち込んだのはいいが、8、9筋への猛攻がかえって服部の堅守を呼び、終始押される状況が続く。攻めが途切れる間に右辺に2枚の馬を作られ、息も絶え絶えの状態に追い込まれた。それでも後手の62手目△3七銀を緩手とみると反撃を開始。すかさず飛車を8六に浮かせる馬取りが強烈なカウンターだ。「いろいろと手を作れそうなので、あれは攻めというよりしのぐ一手」と背景を説明するが、これぞ攻守が入れ替わる好手。69手目に待望の▲8一歩成が実現し、以降はリードを着実に広げる圧勝だった。

 タイトル獲得100期へつながる一勝。リーグは始まったばかりでも、初戦を制した価値は果てしなく高い。「結果的にいい形でのスタート。これを大事に次に臨んでいきたい」。リーグの次戦(10月7日=対糸谷哲郎八段)は52歳となって迎える。老け込む気配は全くない。

 《服部四段 今年度絶好調も自省の弁》今年度はランク1位の15連勝を含む26勝5敗と勝ちまくっていた服部だが、歴戦の雄・羽生にはあえなく屈した。羽生の攻めをがっちり受け止めて攻勢に出たものの、やはり62手目△3七銀を「相当ひどい手。あの一手でダメにした」と悔やむばかり。続く63手目の▲8六飛に「盲点でした」と半ば白旗を掲げた。「もっとのびのび指そうと思ったが…もうちょっと熱戦にしたかったです」。リーグ初挑戦の若武者は自省の弁を繰り返していた。

 《予選は秒単位実測に》王将戦の時間計測は今期から挑戦者決定リーグを含む予選に限り、秒単位で実測するチェスクロック方式に変更されている。リーグの持ち時間は各4時間(1、2次予選は各3時間)。来年1月開幕予定の7番勝負(各8時間)は例年通り60秒未満切り捨てのストップウオッチ方式。

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