橋本マナミ 野菜を育て、息子を育て、美貌を育てる 公私で大輪の花咲かすため耕し続ける

[ 2022年8月7日 08:15 ]

家庭菜園で育てたミニトマトを手にする橋本マナミ(撮影・河野 光希)
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 【夢中論】抜群のスタイルと色香から「国民的愛人」と呼ばれてブレークし、現在は女優として活躍中の橋本マナミ(37)。2020年7月に長男を出産して1児のママとなった今、美貌と美ボディーにより一層磨きがかかったと評判だ。その秘密は1年前から始めた家庭菜園にあった。(鈴木 美香)

 都内の貸し農園の一角。髪を束ね、薄化粧でズボン姿の橋本が、育てた野菜を収穫する作業をしていた。

 「大きくしすぎちゃいました(笑い)。これはもうボケナス。こっちも育ちすぎですね」

 そう言うと、慣れた手つきで30センチほどになったナスのヘタの上をハサミでバシッと切り、50センチも伸びたサニーレタスを一気に引っこ抜いた。

 「時期が遅れると、ナスは味がボケてしまうし、サニーレタスは苦味が出てくる。だけど、大切に食べています。このナスは味噌で濃いめの味付けにして豚肉と一緒に油炒めにしようかな?育ちすぎたサニーレタスは、ゆでると苦味成分が甘みに変わると聞いています。工夫しておいしくします!」

 どこか懐かしい土のにおいが漂う畑。ナス、レタスのほか、ピーマン、ミニトマト、枝豆、バジルが夏の風に揺れている。手にしたカゴの中にはふぞろいな野菜の数々。曲がりすぎたり、通常の倍ぐらいの大きさだったり、へこんでいたり…。そんな“個性”を生かして、自宅のキッチンで“絶品”を作り上げる過程は「国民的愛人」での大ブレークへの道に通じる。

 「私自身は芽が出るまでかなり時間がかかったんですけど(笑い)。野菜作りって仕事に似ているなあって思います。だから、土に向き合うたびに初心というか、これまでのことを思い出したりしますね。そういう時間も大切かなって思っています」

 自身の“雌伏”は17年。「国民的美少女コンテスト」をきっかけに13歳で芸能界入りしたが、ブレークしたのは30歳。努力が結実する日を目指し、倉庫の片隅での切手貼りなどのアルバイトをしながら、ひたすらレッスンなどに励む長年の下積みがあった。それを忘れずに足元を見つめる機会も1畳ほどの畑を借りたことで得ている。始めたのは、昨年5月。タレントとしての第2幕がスタートしたタイミングだった。

 2019年11月に1歳年下の勤務医と結婚。20年7月に出産した長男への思いが自身を畑へと向かわせた。思い出したのは「故郷・山形で小さいころに食べたトマトの味」。実家の近所に住んでいたおばあさんが育てていたものをもらって食べた。「私は小さかったんですけど、あのおいしさが忘れられなくて。取れ立てのおいしさを息子に味わわせてあげたいと思った」

 スーパーで売っている野菜のように、店頭に並ぶ物は品質も見かけも合格点なのはもちろんだが、一方で、手作りの不器用な味わいこそ、人の記憶に長く残る。

 「自分で育てたトマトはみずみずしくて、枝豆はスーパーで買うのより甘く感じますね」。汗を拭う表情には充実感が漂う。堆肥を混ぜるなどして土壌を整え、葉を間引き、時には虫を取り除くなどして、さまざまな手間と時間をかけ、収穫を迎えた。「息子がおいしいって言って、この前は枝豆をゆでた分、全部食べてくれた」。けっして奇麗な色合いではなかった枝豆も、長男がかわいらしい丸い手で口へ運ぶ姿に自然と笑みがこぼれ、ママとしての喜びもかみしめた。

 野菜作りで素材と向き合うことで、食べるものへのこだわりも強まった。「味噌は手造りしているし、ほかにもぬか漬け、ヨーグルトなど、発酵食品を積極的に食べています。その効果なのか、健康番組で腸活No・1にもなりました」

 そんな生活がもたらしているのがみずみずしい素肌。マシュマロボディーとも呼ばれ、世の中のママさんの憧れにもなり、雑誌で特集もされている。

 「花を咲かせ続けるのは難しいけれど、今後も手間を惜しまず、仕事にもプライベートにも向き合っていきたい」

 これからも大輪の花を咲かせる土壌を整えていく。

 ◇橋本 マナミ(はしもと・まなみ)1984年(昭59)8月8日生まれ、山形県出身の37歳。97年に全日本国民的美少女コンテストで演技部門賞を受賞し芸能界入り。グラビアのほか、女優としても活躍。16年NHK大河ドラマ「真田丸」、18年のNHK連続テレビ小説「まんぷく」など出演多数。NHK「漫画家イエナガの複雑社会を超定義」にレギュラー出演中。身長1メートル68。血液型AB。

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