矢沢永吉が“臆病”ゆえの“勇敢”な冒険…新たな女性像を世に示した衝撃のCM曲「時間よ止まれ」
デビュー50周年 矢沢の金言(2)
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「時間よ止まれ」は熱狂的な暴走族ファンを従える不良の音楽のシンボルだった矢沢永吉(72)が、音楽家としてクリエーターとして卓越した才能を持っていることを世の中に示した転換点となった。
コンサバティブな顧客層が中心だった資生堂からの依頼。対極にあった矢沢の起用自体が衝撃だった。女性が自己主張できる社会に変わりつつあった中、インパクトある新たな女性像の提案を矢沢の音楽に託した。
指定された条件はバラード。矢沢はここで今の気鋭の作曲家たちも驚く斬新なコード進行を使い、メロディーの高低差はないのに口ずさみたくなる、それまでのヒット曲にはなかった独創的な曲を作り上げた。
決められたテーマで曲を作るビジネス。きっと当時の矢沢には抵抗もあったと思う。それを自らの暴力的レッテルを剥がす転機としたのは、臆病だからこそ勇敢なチャレンジができる矢沢ならではの緻密な計算があったように思う。まだ無名だった坂本龍一を起用し、レコーディングには坂本と共にその後「YMO」を結成するドラムス高橋幸宏、サディスティック・ミカ・バンドのベース後藤次利、日本を代表するパーカッション斉藤ノブ…と、キラ星のごときミュージシャンを集めている。
一方、歌詞でも資生堂から指定があり、サビにキャンペーン広告のフレーズ「時間よ止まれ」を入れた。当時の資料を調べてみると、当初のタイトルは「夏のミラージュ」。
生前の山川啓介さんに尋ねたことがある。一緒に仕事で豪州へ行った時で、現地で船に乗りながら「まだ当時、矢沢さんとは会ってなくてね。でも、きっと出会ったことのないような人だろうと…。スケール感というか、この海のように雄大な感じがしましてね。それでできたのがあの詞です」と明かしていた。
確かに「PACIFIC」「碧く燃える海」「生命のめまい」とラブバラード定番の身近な描写がない。そして、矢沢をイメージして浮かんだのが「汗をかいたグラス」という出色の表現だった。
矢沢が編み出した斬新なコード進行による個性的なメロディーに、およそラブソングではなじみのない歌詞が乗り、この比類なきバラードは完成した。山川さんはその後、岩崎宏美「聖母たちのララバイ」などを生み、晩年は童謡の制作に尽力する。矢沢との出会いをメルヘン(童話)と語っていた作家の終着駅だった。(構成・阿部 公輔)
《ピンク・レディー全盛に風穴》1978年の音楽界はピンク・レディー全盛期。オリコン年間ランキングで1位「UFO」、2位「サウスポー」、3位「モンスター」とトップ3を独占。週間チャートも計30週で1位で、その風穴をあけた1曲が「時間よ止まれ」だった。6月12日付から3週連続1位を記録。前年に解散を電撃発表したキャンディーズが、「微笑がえし」で最初で最後の1位を獲得したことも話題となった。
◇矢沢 永吉(やざわ・えいきち)1949年(昭24)9月14日生まれ、広島市出身の72歳。72年「キャロル」結成。75年4月の日比谷野音公演で解散し、同年9月ソロデビュー。78年著書「成りあがり」が100万部を超えるベストセラー。同年の長者番付歌手部門で初の1位。81年全米デビューし、97年ロンドンでロッド・スチュワートらと共演。日本武道館公演は史上最多の通算146回。来月2、3日に千葉・幕張メッセで矢沢主催のフェスを開催。50周年ツアーは8月27、28日に東京・国立競技場、9月18日に福岡PayPayドーム、同25日に大阪・京セラドームで。
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