専門家が指摘 ウクライナ侵攻は「長引けば長引くほどロシアが不利」も解決糸口見えず

[ 2022年5月10日 16:46 ]

 国際安全保障が専門の慶大・鶴岡路人准教授が10日、日本テレビ系「情報ライブミヤネ屋」(月~金曜1・55)にリモート出演。ロシアによるウクライナ侵攻の終わりについて言及した。

 ロシアによるウクライナ侵攻は2カ月以上たった現在も終わりが見えず、プーチン大統領は前日9日の対ナチス・ドイツ戦勝記念日の式典での演説で戦争宣言も勝利宣言もしなかった。

 鶴岡教授は「長引けば長引くほどロシアが不利だっていう状況は事実。人も装備も消耗がどんどん進む。ウクライナはNATO諸国からどんどん新しい兵器が入ってくる。人の消耗はウクライナ国内でどうにかしなきゃいけないわけですけども」と長引くほど、ロシアの兵力が不足するとした。

 そして「ロシアとしては何らかの動員をかけていかないといけない。そこで最大の問題は人の動員。やったとしてもいきなり精鋭部隊ができるわけでない。訓練していなければ装備もないような状態で投入されても戦力アップにならない」と単純に動員すれば戦力が増強するわけでないと断言。「ロシアが一番苦しみながら次の手を悩んでいる。苦悩がにじみでていたのが昨日の演説」と現状を説明した。

 しかし、9日の演説でプーチン大統領は停戦や終戦について言及しておらず「誰も得をしない状況でロシアとしても戦い自体がかなり苦しい状況。ただ、負けを認めて大人しく引き下がるかというとそこは厳しい。出口が見えない」と侵攻に終わりの兆しがないとした。

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2022年5月10日のニュース