さんま 11年ぶり石巻訪問で復興の街並みに感動「人の力は凄い」

[ 2022年4月17日 05:30 ]

アニメ映画「漁港の肉子ちゃん」の上映会でトークショーを行った明石家さんま
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 明石家さんま(66)が16日、宮城県石巻市で開かれたアニメ映画「漁港の肉子ちゃん」(監督渡辺歩)の上映会でトークショーを行った。石巻を訪れるのは、東日本大震災直後の2011年の夏以来、11年ぶり。生まれ変わった街並みを見て復興を実感し「人の力は凄いなと感動した」と話した。

 満員の観客1200人に迎えられ、さんまは「遠い!」とひと言。この日朝、東京から新幹線と車で来訪。3時間20分かかり「サイパンの方が近いわ!」と毒づいて笑わせた。

 今作は漁港の船に住む、訳あり母娘の肉子とキクコを描いたハートフルコメディー。さんまが西加奈子さんの同名小説にほれこみ、企画・プロデュース。西さんが小説を書いたきっかけが、震災前に石巻や女川町の漁港を訪れたこと。劇中では津波被害を受ける前の風景が描かれている。

 さんまが最後に石巻を訪れたのは震災後の11年夏。フジテレビ「27時間テレビ」の企画だった。「高速道路で山を越えた時に、何にもなかった土地を見てショックだった。山のこっち側は普通に暮らしているのに、丘を越えたら何にもなかった」。衝撃とともに記憶に刻まれた。それから11年、車から見る景色は何もかも違っていた。「家やビルが建ち、お店もできた。人の力は凄い」としみじみ。石巻の人々の笑顔にも、心が安らいだ様子だった。

 終了後は記者会見を開催。「こういう形はかなり久しぶり」と話して記者を見渡すと「“STAP細胞はあります”と言いたい気持ち」とボケるなど笑いを取りまくった。特に笑いが起きたのは、先月の米アカデミー賞の話題。授賞式でのハプニングに触れ「ウィル・スミスに殴られたかった。あれだけ話題になるなら殴られに行きます」と話し、今作がノミネートされなかったことを悔しがった。

 今作は数々の映画賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得た。さんまは「もう一本、渡辺監督とやりたい」と次回作を考えていることを明言。アニメ映画の製作に向けて原作を探している段階という。「今からやっても3年かかる。もう70歳ですよ」としながらも「こういう年にくると明石家さんまに負けたくないという境地。自分自身との闘い」と意気込んだ。

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2022年4月17日のニュース