立岩陽一郎氏 ロシア軍の死者4000人に「ここまで仲間が死ぬと、民間人を守る意識は…」 悪影響を憂慮

[ 2022年3月9日 16:56 ]

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 元NHK記者で国際ジャーナリストの立岩陽一郎氏が9日、MBSの情報生番組「よんチャンTV」(月~金曜後3・40)に出演。ウクライナ情勢について語った。

 番組では米国・CIAのバーンズ長官が「プーチンは今、怒りいらだっていると思う。彼が強気に出て、民間人の犠牲をいとわずにウクライナ軍をつぶそうとする可能性があります」と発言したこと、さらには英国タイムズ紙が「ロシアの情報機関FSBが作成したとみられる内部文書に『完全に失敗だった』との分析が記されている」と報じたことが紹介された。

 この情報に対し、立岩氏は「多分正しいんでしょう」と口にする。その上でバーンズ長官の発言について、「ロシア軍にかなり死傷者が出てるということなんですよ」と補足説明。「タイムズが報じた報告書もそうなんですよ。ロシア軍が予想外にやられているんです」と語った。

 立岩氏は「ウクライナの人々は悲惨な状況、大変な状況だと思う」と前置きした上で、「ウクライナ軍は案外善戦しているんじゃないかという見方をしているんです」と持論を展開する。「バイデン政権はウクライナ軍と密接にやり取りしていて、バーンズが言ったのは『ロシア兵は2000人から4000人ぐらい死んでいる』と。10日間でですよ。こんなことはロシア軍は想定してないですよ」と断言。「言われているのは、かなりロシア軍の輸送機が打ち落とされているんじゃないかと。打ち落とされれば、輸送機には兵隊がたくさん乗ってますから、どんどん死傷者が増えていく」と説明した。

 さらに立岩氏自身が現地取材したイラク戦争を回想し、「イラク戦争に行った時、唯一死にそうになったのは、アメリカ軍に打たれた時なんです」と告白。「軍人って、パニックになると、民間人とか構わず打つんですよ。これはアメリカ軍もそうでした。ロシア軍だって、ここまで仲間が死んでいくと、どういう設定をされても、民間人を守ろうという意識はかなり減っていくんではないか、という気はします」と憂慮。「実態は分からないですけど、ロシア軍はかなりパニックになっているんじゃないかという気はします」と語った。

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2022年3月9日のニュース